アイドルユニット「sherbet」、コロナ禍による無観客ライブ決行の舞台裏にあった決意

無観客ライブを行ったアイドルユニット「sherbet」のライブ本番。客席中央にスクリーンを立て、ネット中継のカメラに向けてパフォーマンスした
無観客ライブを行ったアイドルユニット「sherbet」のライブ本番。客席中央にスクリーンを立て、ネット中継のカメラに向けてパフォーマンスした
無観客ライブ前に取材に応じたアイドルユニット「sherbet」の(左から)河路由希子、有村瞳、青山ひかる、犬童美乃梨、橋本梨菜、佐藤望美、清瀬汐希
無観客ライブ前に取材に応じたアイドルユニット「sherbet」の(左から)河路由希子、有村瞳、青山ひかる、犬童美乃梨、橋本梨菜、佐藤望美、清瀬汐希

 7日、犬童美乃梨(25)、橋本梨奈(26)、青山ひかる(26)ら人気グラビアアイドルによるアイドルユニット「sherbet」が無観客ライブを行った。無観客が決定したのはライブ2日前というスクランブル。配信アプリで有料配信されたが、無人のフロアで撮影しているカメラへ向かって全力パフォーマンスするメンバー7人の姿には胸を打たれた。

 運営サイドが、新型コロナ禍に直撃されたエンタメ現場の厳しい現状を語ってくれた。「政府から、大規模なスポーツや文化イベントについて、今後2週間は開催を中止・延期するような要請がありました。“大規模”でなければ大丈夫であろう、と準備していました」。予定していた動員数は約200人。“大規模”にならないように、希望者のみ来場可、払い戻し可と対策。さらに新たにネット配信もできるように進めていたという。「でも、大阪のライブハウスの件が決定打でした」。大阪市内のライブハウスを訪れていた人たちから、多数の感染者が確認され「こちらも同じような規模なので」無観客を決断。記念すべきツアー初日に備えてきたメンバーの橋本は「全員納得できずに泣いたりもしました」と明かした。

 もちろん延期も検討された。だがツアー初日に向けて準備してきたメンバーから「『中止は絶対イヤだ』と。準備してきたパッケージ全てを見せるんだと熱意を感じたので」、観客がいない以外、舞台装置、ライティングなど全て本番モードでいくことを決断した。「チケット払い戻しと、物販もない。会場使用料は全額。かなり赤字です。どこかでこれから少しでもカバーできるように考えていきたいです」。今後のツアー会場は押さえているものの、今後自粛要請されるイベント規模が拡大された場合は、すべて仕切り直しになる可能性もあるという。

 アイドルのライブが無観客であることのダメージは、他のエンタメ系イベントより大きいと思う。その理由が「特典会」の存在だ。終演後、グッズ購入額に応じて特典券を入手し、サインやツーショット写真撮影が可能。グッズでなくても、握手券や撮影券を現金で買えることも多い。数グループが共演するアイドルフェスなどでは収入の大きな柱となる。

 そんな中、ライブや特典会に参加できない遠方ファン向けに「ネットサイン会」というシステムも急速に広まっている。参加権をネットで購入し、サイトにアクセス。お目当てのアイドルがカメラ目線でマンツーマンでトーク。指定ポーズでチェキ(インスタントカメラ)を撮影してもらい、それにサインをしてもらう。サイン入りチェキは後日郵送されるという仕組みだ。コロナ禍でイベント系が軒並みNGとなる中、残された「最後の一手」だ。

 人を集めてナンボなエンタメ業界は、その規模にかかわらず、コロナ禍の直撃を特にくらっている分野ではないかと感じる。「sherbet」もうひとつの“本業”であるグラビアDVDにおいては、通常、新作DVDのリリースと、記念イベント開催がワンセットとなっているが、軒並み中止されている。月並みだが、一日も早い終息を祈るしかない。(記者コラム・西村 國継)

無観客ライブを行ったアイドルユニット「sherbet」のライブ本番。客席中央にスクリーンを立て、ネット中継のカメラに向けてパフォーマンスした
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