“みちょぱ”はとこ池田向希、五輪内定 開催懸念も「準備したい」現役東洋大生の競歩20キロ代表は3大会連続

男子20キロで初優勝し、東京五輪代表に決まった池田(カメラ・太田 涼)
男子20キロで初優勝し、東京五輪代表に決まった池田(カメラ・太田 涼)
優勝した池田向希は花束を手に笑顔(カメラ・太田 涼)
優勝した池田向希は花束を手に笑顔(カメラ・太田 涼)

◆全日本競歩能美大会(15日、石川・能美市)

 男女20キロ競歩の東京五輪代表選考会を兼ねて行われ、男子は池田向希(21)=東洋大=が1時間18分22秒で優勝して日本陸連が定めた条件を満たし、初の代表に内定した。現役東洋大生の同種目での五輪出場は3大会連続。父方のはとこでモデルの“みちょぱ”こと池田美優(21)もツイッターで祝福した。

 力強く握りしめた両手に、五輪切符をつかんだ。残り4キロから徐々にペースを上げた池田は「準備半分、自分で行くのも半分」とリオ五輪代表の高橋との勝負に備えた。迎えた最後の1キロ。17キロ手前から一騎打ちとなった高橋を振り切ると、残り200メートルで勝利を確信した。「五輪への思いは強かったので、かなえられてうれしい」。国内大会初優勝に声を弾ませた。

 指導する酒井瑞穂コーチ(43)は「今までは(スパートのタイミングなど)全部決めていた。事前に準備しておきたいタイプ。でも、予定通りにはいかないこともある」と話す。完璧さを求めるあまり、柔軟さに欠けたため、今回は初めてノープランで勝負。2位に終わった2月の日本選手権で見せた硬さは消え、トップでゴールテープを切った。

 昨年10月の全日本50キロ高畠大会を3時間36分45秒の日本新で制し、五輪代表に内定した川野将虎(まさとら、21)は東洋大の同級生。同じ静岡出身で高校時代からのライバルで「川野を見て自分には勇気が足りないと思った」。精神面、練習面でも刺激を受けて力を伸ばした。現役東洋大生として12年ロンドン大会の西塔拓己、16年リオ大会の松永大介に続く20キロ競歩での五輪出場。しっかりと先輩から、タスキを受け取った。

 競歩選手として浜松日体高から東洋大に進む条件は、マネジャーを兼務だった。18年5月の世界競歩チーム選手権(中国)で金メダル獲得後も帰国2日後にはマネジャー室を掃除していた。「『もういいよ、世界チャンピオンになったから』と言いました。身長は低い(168センチ)し、手足も長くないけど、それを補う努力ができる才能がある。自分の動きを理解し、1回(の指摘)で修正できる」と酒井コーチ。真面目さと修正能力は誰にも負けない。

 昨秋のドーハ世界陸上では優勝候補の一角に推されたが中盤以降で失速し6位。「悔しいの一言」と涙に暮れた。雪辱を胸に挑む五輪は、新型コロナウイルス感染拡大の影響も懸念されるが「今はまだ金メダルとは言えないが、本番までに『目標は金メダル』と言えるだけの準備をしたい」。「向希」の名前の通り、希望に向かってひた歩く。(太田 涼)

 ◆池田 向希(いけだ・こうき)アラカルト

 ▼生まれとサイズ 1998年5月3日、浜松市生まれ。21歳。168センチ、53キロ。

 ▼競技歴 積志中1年から陸上・長距離を始める。浜松日体高1年の終わりから競歩を始め、3年時の全国高校総体で5位。東洋大に進学すると、3年時のユニバーシアードで優勝。18年5月の世界競歩チーム選手権では団体と個人で優勝。19年10月のドーハ世界陸上20キロ6位。

 ▼血まみれのシューズ 浜松日体高3年時の全国高校総体では予選で血マメが潰れてシューズが血に染まった。だが、言い訳することなく決勝に臨み5位。以来、悔しさを忘れぬように実家の自室の棚に大事に保管されている。

 ▼命名 姉・充希さんと同じく「希」を選び「希望に向かうように」と名付けられた。

 ▼家族 両親と姉。モデルの“みちょぱ”こと池田美優は父方のはとこ。

男子20キロで初優勝し、東京五輪代表に決まった池田(カメラ・太田 涼)
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