【箱根への道】「駅伝に詳しすぎるアイドル」NGT48の西村菜那子が麗沢大・山川監督と対談「応援しています」

スポーツ報知
麗沢大の選手、山川達也監督(右奥)らと記念撮影する西村菜那子(前列中央=カメラ・関口 俊明)

 「駅伝に詳しすぎるアイドル」ことNGT48の西村菜那子(22)が箱根駅伝予選会で2年連続次点の麗沢大の練習を直撃! 初の箱根路へ成長を続けるチームの山川達也監督(35)と“細かすぎる”駅伝話を繰り広げた。学生連合チーム監督就任の舞台裏や、次期エース候補のあれこれ…。注目チームは今後も目が離せない。(取材・構成=太田 涼)

 アイドルと箱根駅伝初出場を目指すチームの監督。異例の対談は、西村たっての希望で実現した。

 西村(以下、西)「テレビで『誕生日に生徒からコーヒーメーカーをもらった』って見た時に『すごいアットホームなチームなんだな』と思って、そこから調べるようになりました。山川監督が選手目線を大切にしているのが、陸上経験のない私にも伝わってきて。私もNGT48では、本来ならまとめないといけない立場だと思うので、陸上だけでなくチームという意味でもいろいろお聞きしたいです」

 山川(以下、山)「ありがたいですね。あの映像は本当に素の自分だったので…。何だか恥ずかしいです。やはり練習は厳しく、というところもあるので、互いに信頼がないと厳しく言えない。ずっと厳しいのは自分には無理。関係性を築きながら、を大事にしています」

 昨年の予選会では次点の11位。2年連続で悔し涙にくれた。10位との差は、歴代6位タイの僅差となる26秒。大学は本戦切符を逃したが、山川監督は今年の1月2、3日は2年連続で関東学生連合チームの監督として箱根路を熱く沸かせた。

 西「次点が続いているからこそ、応援したい気持ちもあって。でも、2年連続次点ということで、学生連合の監督を最初は迷ったとうかがったのですが、決め手になったことはありますか」

 山「まずは学生連合よりも、『また1年、もう一回力を注ぐのは長いな』と初めて感じたんです。そういう状況で、そこ(学生連合)まで頭が回らないというか。やっぱりウチの子たちも落ち込んでいたので」

 そんな時に“先輩”から声がかかった。

 山「本当に(学生連合監督就任は)やめようと思って、原監督(青学大・原晋監督)には『やめようと思います』と言ったんです。(中京)大学の先輩でもあって、よく気にかけてくださって。でも『また見える景色が変わってくるからやってみよう!』と。ただ、その言葉も当時はなかなか響かなくて、『原さんに言われたからやる』ではいけないと思ったんです。本当に決めないといけない時に、ある3年生の選手に『監督が悩んでいる気がします。ただ、個人としてはもう一回、箱根を見てきてほしいです』と言われて、やるしかないな、と腹をくくりました。これが一番大きかった」

 西「3年生だと来年もいる選手ですもんね。学生連合チームで(麗沢大の)宮田(僚)選手が走ったじゃないですか。その時の給水を渡す鬼頭(直己)選手に山川監督が声をかけているシーンがあって、『給水の人にも声かける監督がいるんだ。すごくいい人だなあ』と思いました」

 山「給水は50メートルしかないんですけど、4年間を思い出す時間になるのかなって。そういう意味でも、監督やってよかったと思っています」

 

今度こそ箱根路に歴史を刻むために、チームは既に動き出している。

 山「来季の目標は、まず『全日本予選突破』。各組15位以内で走れれば突破できる、と選手たちも考えていて。あとはもちろん『箱根予選突破』ですね」

 西「私のイメージでは卒業する国川(恭朗)選手が大黒柱だったんですが、下級生での注目選手はいますか」

 山「いろんなタイプの選手が出てきて、以前は国川1人でしたが、ロングだと杉保(滉太)、スピードなら5000メートルで13分台を出した椎野(修羅・しゅら)ですね」

 西「修羅君! この間、福岡クロカン(日本選手権)走ってましたよね?」

 山「福岡クロカンは大変なことになっちゃったんですけどね(シニア10キロ57位)。あとは難波(天、たかし)もおもしろいですね」

 西「難波君は推してます。修羅君も名前がかっこよくて。年末の記録会で記録出してますもんね」

 山「その2人には顔になってほしいな、と思ってます。特に、国学院大の前田(康弘)監督にはかわいがってもらっていて、『顔になるようなエースを作っていくんだ』と言われています」

 西「(国学院大の)土方(英和)君と浦野(雄平)君みたいな感じですね」

 山「月末にも練習に参加させてもらう予定で、前田イズムを注入してもらおうと思っています」

 4月から本格的にトラックシーズンがスタート。まずは全日本予選会に照準を合わせ、トレーニングを積んでいる。一方、山川監督も、西村に聞いてみたいことがあったという。

 山「陸上とか駅伝が好きで、公言しながらアイドルとして活動していくのって大変じゃないですか。やっぱり忙しいでしょうし…」

 西「そうですね。今までは『陸上が好き』というだけだったけど、ありがたいことにお仕事になりつつある。ただ、陸上ファンの方々に失礼のないように、ちゃんと勉強もしていかないといけないと思っています。浅い知識でやっていたら選手にも失礼なので、なるべく記録会にも足を運んで、自分にしかない情報みたいなものも得ながらやっていきたいと思っています」

 また始まった勝負の一年。超戦国駅伝時代を勝ち抜くのは容易なことではないが、それを一番体感してきたのが山川監督だ。今度こそ壁を越えてみせる。

 山「選手のスカウトだけなら、ウチが次点ということは100%ない。でも、やっていけば、こうやって箱根が見える位置までいける。悔しさもあったが、自信やおもしろさもあった。今年こそ、切符をつかみたい」

 西「19年度は(本戦5位の)東京国際大が飛躍した年になったと思いますけど、次は麗沢大があんなふうに活躍してくれたらうれしいです。応援しています!」

 ◆西村 菜那子(にしむら・ななこ)1997年8月11日、長野県生まれ。22歳。2015年、「第2回AKB48グループドラフト会議」の最終候補者となるが指名されず、その後に行われたNGT48第1期生オーディションに合格。16年、研究生として活動を開始し18年に正規メンバーに。ニックネームはなーちゃん、ななこ。

 ◆山川 達也(やまかわ・たつや)1984年7月25日、福井県生まれ。35歳。美方高3年時には全国高校駅伝5区28位。都道府県対抗駅伝でも4区に出場。中京大に進み、3年時に出雲駅伝5区20位。卒業後は愛知・弥富高(現・愛知黎明高)の教員に。2010年に麗沢大のコーチに就任し、17年4月から監督。独身。

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