ビールこそ野球観戦の醍醐味 騒いで歌って泣けるから球場へ行く…記者の目

スポーツ報知
東京ドームでビールを販売する売り子

 球場でビールが飲めなくなる? プロ野球とJリーグの第3回「新型コロナウイルス対策連絡会議」で12日、専門家チームが場内のアルコール飲料販売抑制を提言した。酔っ払った観客が大声を出すと飛沫(ひまつ)感染のリスクが高まるためだという。野球観戦の醍醐(だいご)味はどうなるのか。専門家からは複数のプランが示された。

 私は小学校低学年からの巨人ファンで、1980年代には後楽園球場のライトスタンドで原辰徳、中畑清らのシールを貼ったメガホンを振り回していた。40代になった現在は応援席を“卒業”して内野指定席での観戦が多いが、鳴り物や応援歌のない球場は考えられない。原の現役最終戦だった95年10月8日も観客として東京ドームにいたが、ホームランを打った瞬間の大歓声は今でも耳に残っている。応援歌の最高傑作は「♪楽をしてもクロウ、クロウ。苦労してもクロウ、クロウ。お前が打たなきゃ、明日は雨―」のクロマティだと思う。

 私の定番は水道橋駅で友人と待ち合わせてビールやつまみを買い込み、巨人に得点が入れば気が大きくなって売り子さんから飲み物を追加。周りに座っている人とは自然と仲良くなり、試合後に大勢で飲みに行ったこともある。野球を「見る」だけならテレビやパソコンで十分。選手やファンと同じ空気を共有して「騒いで」「歌って」時には「泣ける」から、人は球場に行くのだと思う。(野球デスク・岩崎敦)

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