一山麻緒、五輪金へ「スピード持久力必要」…世界記録保持者コスゲイをライバル視

コスゲイと一山のラップ比較
コスゲイと一山のラップ比較

 8日の名古屋ウィメンズマラソンを2時間20分29秒の国内日本人最高記録で制し、東京五輪代表3枠目を勝ち取った一山麻緒(22)=ワコール=が9日、名古屋市内で会見した。早くも目標を切り替え、五輪金メダル候補の世界記録保持者ブリジット・コスゲイ(ケニア)をライバル視。スピード強化や、本番でも超厚底シューズを履くなど、金への道筋を具体的に示した。

 世界女王との決戦に照準を定めた。一山は日本歴代4位をマークしたレースから一夜明け、「朝起きたときに景色が変わったとか、そういうことはなかった。今日はいい天気だなって」と笑みをこぼした。朝のジョギングもほどよい筋肉痛の中で、体調を確かめるように入念に行った。

 雨中の快走で五輪切符を獲得し、さらに野口みずきが持つ2時間21分18秒の日本人国内最高記録も更新。視線は既に8月8日の五輪レースへと向かっていた。「もっともっと1キロ毎のラップタイムを上げていかないと、(2時間)14分台には追いつかない」と決意を語った。昨年10月のシカゴ・マラソンで2時間14分4秒の世界新記録を樹立したケニア代表・コスゲイのタイムを挙げ、東京五輪金メダル最有力候補を追いかけ始めた。

 表彰台の中央に立つ可能性は十分ある。記録では6分以上の差があるが、東京五輪では時差や環境などで日本勢に分がある。さらに、コスゲイの世界記録は男子のペースメーカー(PM)も配置され、気象コンディションも良好だった。一方、一山は冷たい雨だけでなく、PMも海外勢の女子選手のみで、終盤はペースを維持できなくなっていた。PMのいない五輪での純粋な勝負となれば、前半より後半にハイラップを刻んだ一山にもチャンスはある。

 頼もしい“相棒”もいる。1日に発売されたばかりのナイキ超厚底「エアズーム アルファフライ ネクスト%」を名古屋で使用したことで、これまで疲労がたまりやすかった足底などの痛みはほとんどなくなった。「保護されているからか、痛みは出なくなりました。うまく履きこなせていると思う。東京五輪もこのまま使う」と相性はバッチリだ。「世界とのタイム差は大きい。その選手たちと勝負するためには、今以上に『スピード持久力』が必要」と課題は明確になった。あと5か月。成長途上の22歳がどこまで進化するのか、計り知れない。(太田 涼)

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