初の報知杯弥生賞ディープインパクト記念で産駒がV…父ディープはレース以外でもすごかった

ディープインパクトの引退式(2006年12月24日、中山競馬場)
ディープインパクトの引退式(2006年12月24日、中山競馬場)

 昨年7月末に名馬ディープインパクトがこの世を去った。生前の功績をたたえ、報知杯弥生賞が2020年から報知杯弥生賞ディープインパクト記念と名を変えた。そのレースではディープ産駒のサトノフラッグがV。これも子の走りを父が天から後押ししたと言っていいだろう。

 いまから13年ちょっと前の2006年12月24日。第51回有馬記念の日、全レース終了後にディープインパクトの引退式が行われた。生涯成績14戦12勝でG1は7勝。引退式は場内のあかりがすべて消され、主役はスポットライトを浴びて登場した。実はそこにディープのすごさがあったと、当時東京競馬場で勤務した関係者が最近、話してくれたことがあった。

 「引退式でディープはスポットライトを浴びて出てくるんですけど、あれもいろいろありましてね…」と関係者。ディープの引退式を行うことが決まり、東京競馬場ではいろいろな準備がされていた。その中で演出の一つとしてプランが練られたのが、登場の際に場内のあかりを全て消して、スポットライトを浴びながら登場する、ということだった。

 「(東京競馬場の中にある)乗馬センターの馬を使ってリハーサルしたんですけど、馬がびっくりしちゃって」。暗闇でただ1頭だけが照らされるスポットライトに馬が驚き、落ち着いていられない。これを見た関係者一同は誰もが、このプランはなしだと思ったという。

 それでもあの演出が行われたのは、ディープの全14戦にまたがった天才・武豊騎手の一言。関係者が、乗馬センターの馬でのリハーサルがうまくいかなかったことを伝えた。返ってきたのは「ああ、ディープなら大丈夫だと思いますよ」だったという。かくして、引退式はその日の有馬記念を圧倒的な強さで制し、G1・7勝目を達成した偉大な馬に誰もが注目する形で行われた。レースでも歴史に残る走りを見せ、誰もが驚いたが、レース以外の場所でも偉大な馬だった。(記者コラム・恩田 諭)

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