西山朋佳三段の「女性初棋士」は持ち越しに 最終節で連勝も一歩届かず 

17回戦を戦う西山朋佳三段
17回戦を戦う西山朋佳三段

 将棋の棋士養成機関「奨励会」第66回三段リーグ最終節の第17・18回戦が7日、東京都渋谷区の将棋会館で行われ、前節まで12勝4敗で暫定3位だった西山朋佳三段(24)が連勝して最終成績を14勝4敗としたが、ライバルも崩れなかったため3位(次点)に。期待が掛かっていた「女性初の棋士」の偉業は次回以降に持ち越しとなった。

 将棋のプロは性別を問わない「棋士」と女性のみの「女流棋士」に制度が分かれる。棋士を養成する奨励会には、1961年入会の蛸島彰子女流六段(73)以来、59年間で西山を含む計20人の女性が挑んできたが、四段昇段を果たして棋士になった者は1人もいない。

 三段リーグは半年間にわたって各18戦を戦い、最終成績の上位2人が四段に昇段する。同星で並んだ場合は前期成績が反映される「順位」の上位者が上位となる。西山は今期リーグに参加している30人のうち唯一の女性。17回戦で横山友紀三段、18回戦で伊藤匠三段戦に連勝し、最終成績14勝4敗で締めくくった。

 しかし、暫定2位だった服部慎一郎三段も連勝して最終成績は14勝4敗。前期成績が反映される「順位」は服部が2位、西山が21位のため、西山は3位(次点)となった。

 偉業達成は持ち越しとなったが、西山は26歳の年齢制限まで少なくとも3期を残しており(リーグ勝ち越しを続ければ30歳まで指せる規定もある)、今回の健闘ぶりから今後に期待がかかる。「2度目の次点を獲得した者に四段昇段の権利を与える」との規定もあるだけに、今回次点を獲得した意味は大きい。

 直前の取材で西山は「今、全ての雑念から離れられている気がしますし、一切の後悔がないように過ごせています。駄目だった場合の気持ちの整理は付いているので、いつも通り臨めると思います」と語っていた。

 ◆西山 朋佳(にしやま・ともか)1995年6月27日、大阪府大阪狭山市生まれ。24歳。伊藤博文七段門下。5歳で将棋を始める。2010年、関西奨励会入会。14年1月に初段、同9月に二段、15年12月に三段昇段。18年、マイナビ女子オープンで初タイトルの女王を獲得。19年はいずれも里見香奈を相手に女王防衛、女流王座と女流王将を奪取。攻める振り飛車党。慶大休学中。姉の静佳さん(27)は囲碁棋士初段。

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