IOCバッハ会長、森喜朗会長へ東京五輪の7・24開会に太鼓判「予定通りの開催に確信を持った」

3日、臨時記者会見で新型コロナウイルスの感染拡大について話したIOCのバッハ会長(ロイター)
3日、臨時記者会見で新型コロナウイルスの感染拡大について話したIOCのバッハ会長(ロイター)

 国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は4日、スイスのローザンヌで開いた理事会で東京五輪の準備報告を受け、日本の新型コロナウイルス感染拡大の対策に信頼を寄せて「7月24日の五輪開会を確信している」と語った。東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(82)が明らかにした。森会長は都内で記者団から五輪中止について問われ「全く考えていない」と断言した。

 コロナ禍の広がりとともに蔓延(まんえん)する五輪中止、延期といった懸念を、バッハ会長は強く打ち消した。組織委の森会長や武藤敏郎事務総長(76)らは、テレビ会議の形式で東京から進捗(しんちょく)状況を報告した。2月4日に対策本部を立ち上げてウイルス拡大に対処していることや、今後のテストイベント、聖火リレーの実施方針などについてIOCの理解を求めた。バッハ会長らは説明に対し「7月24日から予定通り大会が開催されることについて、ますます確信を持った」と太鼓判を押した。

 森会長は「うれしかった」と感謝した。大会中止の可能性を問われ「全く考えておりません」と断言。「世論には耳を傾け、できるだけ柔軟に対応していく」と、あくまで予定通りの7・24開幕に向け、手を打っていく考えを示した。今後、さらに感染が広がった場合の判断期限は、という質問には「神様じゃないんで、そんなことは分かりませんよ」と一蹴した。

 多くのプロスポーツが開催延期や無観客試合の実施などに舵(かじ)を切っている。五輪を目指すアスリートの間にも少なからず不安は広がっているが、森会長は「アスリートのみんなも世界で戦っている。彼らの努力に何とか応えてあげるのが、一番大事な仕事」と、万全の準備を整えて大舞台へと送り出す姿勢を強調した。

 一方、IOCサイドも他都市での代替開催を完全否定。アダムス広報部長は「(東京で)開催されない理由がない。WHO(世界保健機関)による渡航禁止の勧告はなく、パンデミック(世界的大流行)と認定もしていない」と判断の根拠を挙げ、東京への信頼を示した。「5000人を超える職員が、それぞれ大変な努力を命がけでしてきた。ひるんではいけない、たじろいではいけない」と森会長。毅然とした態度で、コロナ禍にも立ち向かう覚悟を口にした。(太田 倫)

 ◆森会長&武藤氏に聞く

 ―新型コロナウイルス感染が終息しなかった場合は。

 森氏「努力したことが報われるように我々もやっていく。それに尽きる」

 武藤氏「IOC側は『東京は政府をはじめとして考えられるあらゆる手を打っている。大変、心強い。予定通りの開催を確信した』と言ってくれた」

 ―バッハ会長から「予定通り」の発言。

 森氏「勇気づけてくれた。バッハさんの発言があってホッとした。力強い宣言をしていただき、大変うれしかったことを御礼申し上げた」

 ―五輪中止の判断基準は。

 武藤氏「予定通りやるよう安心安全な態勢のため、全力で努力していく」

 ―聖火リレーに関し、沿道での応援は自粛要請するか。

 武藤氏「ご協力をお願いすることはある。正式に決めたわけではない」

 ◆新型コロナウイルス関連の五輪開催にまつわる発言

 ▼2月25日 IOCのパウンド委員が、開催是非の判断期限は引き延ばせて5月下旬との見方を示した。事態が収束しなければ「中止を検討するだろう」とした。

 ▼同26日 組織委員会の武藤敏郎事務総長(76)が「基本的な考え方は予定通り五輪・パラリンピックを実施することが前提」と開催を強調。東京都の小池百合子知事も「IOCの東京大会を担当している方々からは『しっかりやれ』とメールをいただいている」と中止の議論を否定した。一方で、ロイター通信によるとパウンド氏が2021年の同時期に延期する可能性を示唆。

 ▼同27日 IOCのバッハ会長が東京五輪開催のため全力で準備する意向を表明。

 ▼同28日 橋本聖子五輪相が東京五輪の「1年延期」の可能性について「選手側にとっては、あり得ない」と強調。

 ▼3月3日 IOCが緊急声明を発表し、予定通り大会を実施する方針を改めて強調。バッハ会長はスイスのローザンヌで臨時記者会見を開き「東京五輪の成功に変わらぬ自信を持っている。選手は信頼して全力で準備を続けてほしい」と呼び掛けた。

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