【なでしこ】籾木結花&清水梨紗、次世代担う23歳コンビが対談「金メダル取りたい」

籾木結花(左)と清水梨紗の連係はチームの強み。仲良しの2人、いい雰囲気です
籾木結花(左)と清水梨紗の連係はチームの強み。仲良しの2人、いい雰囲気です
過去のなでしこの女子W杯、五輪成績
過去のなでしこの女子W杯、五輪成績

 サッカー女子日本代表のなでしこジャパンは、東京五輪前、最後の海外遠征となる国際親善大会「シービリーブス杯」(5~11日・米国)に臨む。16強で敗退した2019年W杯フランス大会以降、代表で10番を背負うMF籾木結花(23)と、不動の右サイドバックのDF清水梨紗(23)=ともに日テレ=が対談。FIFAランク10位の日本の現在地や初の五輪金メダルへの思いなどを語った。(取材・構成=小又 風花)

 なでしこが再び頂点を目指す戦いが始まる。19年W杯フランス大会は、優勝した米国を筆頭に8強を欧米勢が占めた(準優勝オランダ、3位スウェーデン、4位イングランド、ノルウェー、フランス、イタリア、ドイツ)。中でも最多4度目Vを果たした米国の強さは群を抜いていた。

 清水(以下、清)「米国は大舞台へのモチベーション、気持ちの作り方がすごかった。大会前に対戦したときと、一緒のメンバーに見えない。さらに一つ二つレベルが上がっていた」

 籾木(以下、籾)「試合では勝てるかもしれないけど、アスリートとしてアメリカに勝てないと思った。自分たちが世界一になるのは当たり前。その先に何を成し遂げたいのかっていうのが明確だった」

 清「もうパワーがあふれていたよね」

 籾「ラピノー選手(6ゴールで大会得点王、MVP、19年バロンドール受賞)を筆頭に、チーム全員が同じことを思って、実現したいという意志はすごかった。あんな大統領みたいに演説できる人はいない(W杯優勝パレードで性差別や多様性をスピーチ)。普段から考えてプレーに表現していないとできない。同じアスリートとして、圧倒的な敗北感がありました」

 11年W杯ドイツ大会で澤穂希さんらが初優勝を達成し、12年ロンドン五輪は銀メダル、15年W杯カナダ大会は準優勝。だが16年リオ五輪出場権を逃し、世代交代して臨んだ19年フランス大会は16強で敗退した。18年4月のアジア杯、同8月のアジア大会を制したが、世界では結果を残せずにいる。

 籾「“思考のブレーキ”がかかっていると思う。一回、世界一になったことがあると、達成できるっていう脳になる。達成できそうに思える。でも今はできないかも、想像できないって止まっちゃう。そこを外せたら、もっとバンッと上にいけると思う」

 清「16強が自分たちの実力。あの悔しさがあるからこそ、今一つひとつのプレーや行動について『これじゃあ足りないかもしれない』って意識できている。ずっとみんなの頭の中に残っているし、残っているべきだよね」

 籾「今でもあの試合(1―1の終盤にPK献上で敗れたオランダとの決勝トーナメント1回戦)の映像を見て、悔しい気持ちを自分の中でこみ上げさせています」

 W杯以降、チームは好調を維持する。昨年10月のカナダ戦(4〇0)、11月の南アフリカ戦(2〇0)、12月の東アジアE―1選手権の台湾戦(9〇0)、中国戦(3〇0)、韓国戦(1〇0)と全5試合で完封勝利。さらに総得点19の半数近い9が後半の得点で、勝負強さを見せている。右サイドであうんの呼吸を見せる2人の存在も大きい。

 清「モミ(籾木)の強みは、全部じゃない? 153センチで重心が低いから、もぐり込みながら相手を抜いていったり、ファウルを受けたり、囲まれてもボールを取られない。モミの左足にボールを置けば、何とかしてくれると、信頼しています」

 籾「梨紗は、サポートしてほしいタイミングで上がってきてくれるよね。90分通して、最後まで100%のダッシュの力を出せて、守備で戻る時も力を使える。2人だったら右サイドを崩せるし、相手にやられないと思う」

 清「W杯と比べて、五輪はサッカーを知らない人も見てくれる大会。興味がない人でも試合を見に来てくれるチャンスがあると思う。大会としてのモチベーションは変わらない。金メダル取りたい。ね? 本当に取りたい」

 シービリーブス杯では米国ら強豪と対戦。金メダル獲得へ避けては通れない相手に、積み上げたチーム力を試す絶好の機会。

 籾「移動があって中2日で試合。五輪と同じようなサイクルなので、本番を想定した調整の仕方を意識してやっていきたい。試合は、もうシンプルに、負けたくない」

 清「わかる! 今までのなでしこも、どれだけ苦しい中でも耐えて、点を入れられてもまた勝って、結果を残してきた。その力をつけたらもっと強くなると思う。W杯後はレベル問わずに勝っているから、もうちょっと“勝ち癖”をつけたい」

 籾「試合終盤の持久力の高さは、日本が圧倒的だと思う。失点を0に抑える力を積み上げていけば、後半、強い相手でも自分たちのペースに持ち込めるよね。日本の気候は独特の湿度の高さ、暑さだから自分たちに有利だし、より強みを生かせる環境。だからこそ、世界一を取らなければいけない。W杯の時よりできる、っていう感覚がある」

 ◆清水 梨紗(しみず・りさ)1996年6月15日、神戸市生まれ。23歳。姉の影響でサッカーを始め、09年に日テレ下部組織入団。13年に日テレ昇格。19年にプロ契約し、今季から主将を務める。なでしこリーグのベストイレブンは3回(17~19年)。18年2月のアルガルベ杯(ポルトガル)オランダ戦で代表デビュー。国際Aマッチ出場31試合0得点。趣味は犬の散歩。160センチ、47キロ。

 ◆籾木 結花(もみき・ゆうか)1996年4月9日、米ニューヨーク生まれ。23歳。バディSCでサッカーを始め、09年に日テレ下部組織へ入団。12年に日テレ昇格。なでしこリーグのベストイレブンは3回(16、17、19年)。17年3月のアルガルベ杯(ポルトガル)スペイン戦で代表デビュー。19年W杯フランス大会後から代表の10番を背負う。国際Aマッチ出場30試合10得点。趣味は読書。153センチ、49キロ。

 ◆シービリーブス杯 2016年から米国で行われる親善大会。4チーム総当たりで戦い、18年までは米国、ドイツ、フランス、イングランドの4か国・地域で開催。19年からフランスとドイツに代わって日本とブラジルが参加。20年はブラジルに代わってスペインが参加する。最多優勝は米国の2回(16、18年)。19年の日本は3位。

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