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大迫傑「日本人の限界に挑戦する」箱根ランナーにペースメーカー打診

スポーツ報知
東京マラソンから一夜明け、カラフルなカーディガンを着て会見に臨んだ大迫傑(カメラ・泉 貫太)

 1日の東京マラソンで2時間5分29秒の日本新記録を樹立した大迫傑(28)=ナイキ=が創設し、来年3月の開催を予定するレースについて、箱根駅伝出場大学にペースメーカー派遣などの打診をしていることが2日、分かった。「日本人の限界に挑戦する」をコンセプトに、今後、今年の覇者・青学大や同2位の東海大、母校の早大などにも協力を要請する見込み。開催地は千葉県内を検討している。この日は、都内で東京マラソンの一夜明け会見に出席し、東京五輪代表入りに大きく前進したレースを振り返った。

 会心のレースから一夜明け、大迫は「まだ何とも言えないが、ホッとしたなという感じ。スタートから全てが大事だった。目の前にチャンスがあるのに挑戦しないことの方が僕にとってリスク」と心境を語った。日本新をマークし、東京五輪代表入りに大きく前進したばかりだが、五輪後に開催を予定するレースについても触れた。

 昨年10月にツイッターで「2021年3月辺りをめどに日本で世界との差を縮めるための大会を作ります」と大会創設を表明していた。前日本記録保持者の設楽悠太(28)=ホンダ=やプロランナーの神野大地(26)=セルソース=らがこれに賛同。着々と準備は進んでいるようで、この日は、「日本人の限界に挑戦することがコンセプト」と、自らが打ち立てたばかりの2時間5分29秒の日本新以上を狙ったレースにすることを明らかにした。

 世界記録保持者のエリウド・キプチョゲ(ケニア)が人類初の2時間切りを達成した昨年10月のイベントのように、複数のペースメーカー(PM)を起用し、5キロごとなどで交代しながら進める非公認レースとする見込み。設定記録が2時間5分であれば、5キロあたり14分48~49秒のペース。部分的なPMであれば学生ランナーにも可能なタイムになるため、箱根出場校への打診につながったとみられる。コースは設定の都合もあり、千葉県内で検討しており、今後は今年の箱根駅伝1、2位の青学大や東海大、母校の早大などにもサポートを要請するようだ。ある大学の監督は「できることは協力したい」と話した。学生にとっても、世界トップレベルのスピードを体感することはプラスになる。

 さらに「マラソンだけではなくて、いろいろイベントを考えている」と“大迫杯”のようなジュニアレースも考案中だ。東京マラソン主催者から賞金など600万円、日本実業団陸上連合から日本記録更新ボーナス1億円の計1億600万円を獲得し、レース後には「スクールや来年の大会という部分があるので、自分のことよりはそっちに使っていくこともあるのかなと。自分自身のためもそうだけど、これから育っていく必要がある選手のために使っていけることがある」と発言。日本、米国、ケニアを拠点にし、培ったノウハウを次世代へと継承しながら、次なる壁も打ち破る。

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