史上初の無観客場所、コロナ出たら原則中止…NHKは通常放送

スポーツ報知
臨時理事会後に会見する八角理事長

 日本相撲協会は1日、大阪市内で臨時理事会を開き、新型コロナウイルスの感染拡大により大相撲春場所(8日初日・エディオンアリーナ大阪)を無観客で開催すると発表した。決断理由について、八角理事長(元横綱・北勝海)は「お客様に迷惑をかけられない」と感染拡大の防止を強調。15日間の無観客開催は史上初となる。NHKのテレビ中継は通常通り行われる。力士ら協会員に感染者が出た場合は原則、本場所を中止とする厳しい“条件”もつけた。

 日本相撲協会が、春場所を無観客で開催する歴史的な決断を下した。大阪市内で行われた臨時理事会には、感染症に詳しい賀来満夫氏(東北大名誉教授)も同席。約2時間半、白熱した議論がかわされた。先月26日にスポーツ庁から中止や規模縮小を要請された経緯も踏まえつつ、初日からの本場所中止だけは回避した。

 過去、1945年6月の夏場所が一般非公開で7日間開催された例があり、しかも当時は傷痍(しょうい)軍人らが招待されており、完全非公開ではなかった。15日間の無観客開催となれば史上初だ。

 八角理事長は「社会全体で新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐことを勘案した。お客様に迷惑をかけられない」と説明。本場所途中から観客を入れる措置も取らない。NHKのテレビ中継は従来通りで、大相撲ファンに白熱した取組を届けると約束した。

 ただし、本場所開催に当たっては“条件”もつけた。場所中、力士ら協会員に感染者が出た場合、同理事長は「現状は中止。(賀来)先生の意見を踏まえる」と、議論の余地は残したものの、厳しい姿勢を打ち出した。

 一人の感染者も出さないため、賀来氏は「全員で健康管理して発熱などのリスクを減らしてほしい」と助言。力士らには不要不急の外出を控えるよう通達された。2日から毎日、力士には検温が求められる。通常は口に含む取組前の力水は、濃厚接触となるだけに直接、口をつけないなど細心の注意を払う。37・5度以上の発熱なら大事を取って休場の措置を取る可能性もある。

 春場所の前売り券は完売。協会から近日中に払い戻し方法が発表される。入場券だけで計10億円前後(推定)の損失だが、芝田山広報部長(元横綱・大乃国)は「お金の問題じゃない。いかに新型コロナを終息させられるか」と強調した。

 力士には場内アナウンスだけの、静まりかえった土俵が待つ。元大関で平幕の高安(田子ノ浦)は「どんな状況でも相撲が取れる喜びを感じながらやる」と気丈に述べていた。八角理事長も「全くお客様がいない中で気持ちを高めるのは非常に難しいが、いかに高めていくかをぜひ、やってもらいたい」と期待。関脇・朝乃山(高砂)の大関取りなど話題も多い。前例のない15日間がもうすぐ始まる。

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