大野将平、五輪連覇へ「覚悟を持って準備する」日本男子は過去3人だけ

スポーツ報知
会見で意気込みを語る男子73キロ級代表の大野(カメラ・森田 俊弥)

 全日本柔道連盟(全柔連)は27日、都内で強化委員会を開き、男女6階級ずつで東京五輪代表を決めた。強化委で3分の2以上の賛成を得た選手が選ばれた。男子73キロ級に選出されたリオ五輪金メダリストの大野将平(28)=旭化成=は五輪2連覇へ「覚悟を持って準備する」と決意。代表発表会見で、男子の井上康生監督(41)は男泣きすると、落選した選手の思いも背負って戦うことを宣言した。

 大野は五輪連覇への重圧とは無縁だった。会見では代表内定に特別な感情を口にすることもなく「自分、そして周りが思ってる以上に2連覇は難しいこと。ですが自国開催で2連覇を目指せるということはこれ以上ないモチベーション。覚悟を持って準備するだけ。やるべきことは今までと変わらない」と言い切った。

 柔道のリオ五輪金メダリスト3人のうち、東京の切符をつかんだのは大野だけ。他競技も含めても、現時点でのリオ覇者の代表内定は、まだレスリング女子の川井梨紗子と大野の2人のみで、多くの選手が引退か、代表争いの段階で苦戦している。大野はリオ五輪後「2度目の集大成。リオまでの4年間とは違った道の歩み方をしたい」と決意。最初の1年は天理大大学院の修士論文を優先したが、18年1月の本格復帰後は昨年の世界選手権を全6戦オール一本勝ちで制するなど、国際大会で無敗と圧倒的な強さできっちり連覇への挑戦権を得た。

 国内の厳しい競争を制した自負もある。男子73キロ級は、ほとんどの大会で出場選手が最も多く、日本の層も厚い。同階級で前回五輪では秋本啓之や中矢力、今回は(66キロ級で3度優勝の)海老沼匡、橋本壮市が世界王者を経験している。「4人の世界チャンピオンと代表を争えたこと。それが誇り。切磋琢磨(せっさたくま)して勝ったり負けたりがあったからこそ、今の自分がある。最高の準備をしたい」と表情を引き締めた。

 日本男子の五輪2連覇以上は過去3人しか成し遂げていない。だが連覇の難しさについて「誰かの真似をできるようなレベルの話ではない」と、経験者に助言を求めることはなかった。道を切り開く苦しさを「見えないものを手探りで集めていく作業。真っ暗なところを一筋の光を見つけるために歩んでいる状況」と独特の言い回しで表現する。

 優勝したGSデュッセルドルフ大会の直後、井上監督に「金メダルを取るために何をやらないといけないか」と自身の考えを語るなど、「一筋の光」は確かに見えている。五輪を「自分の柔道を証明する場所」と位置付けた。自国開催の舞台で絶対的な強さを見せつける。(林 直史)

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