GENERATIONS・数原龍友の覚悟「メンバーの人生を面倒見る」

スポーツ報知
“運命共同体”への思いを語った数原龍友(カメラ・矢口 亨)

 昨年、7人組ダンス&ボーカルグループ・GENERATIONSが「第70回NHK紅白歌合戦」に初出場した。ボーカルの数原龍友(27)は「他の音楽番組とは違う歴史の重みを感じた」と振り返った。昨年はJr.EXILEのイベントに長男格で参加したが「ジェネが存在しないと成り立たない企画で、後輩に先輩方が培った文化を伝えることが自分たちの使命」とも。また、ソロを経験してメンバーのありがたみを感じたそうで「僕はそれぞれメンバーの人生を面倒見る覚悟でやっている」と“ジェネ愛”を爆発。さらに「今年こそ国民的なヒット曲を作りたい」と目を輝かせた。

 2012年にメジャーデビューして8年目での初紅白。国民的番組出演は刺激が多かったようだ。

 「紅白は3日前からリハーサルに入りますが、たくさんの出演者やスタッフさんが、同じ方向を見て歴史ある番組を作る感じで、リハから緊張感がありました。普通の音楽番組とはちょっと違う重みを感じました。本番ではチラッと周りを見た時、メンバーがすごく楽しそうに歌ったり踊ったりしていて、これは自分のアーティスト人生でも思い出の残るシーンでした。本番当日は(福岡ドームで)LDHのアーティスト総出のカウントダウンがありましたが、先輩のみなさんから『ジェネおめでとう。頑張って下さい』という言葉をいただき、自分らは温かいファミリーにいさせてもらっていると実感しました」

 紅白を堪能した数原が、この世界を目指したのはEXILEへの憧れだった。

 「EXILEさん大好きな親の影響で自分も小5でライブに一緒に行きました。野球選手になりたかったんですが、レベルが違う奴に出会って『自分一番になれないわ』って歌手へ方向転換です。高校進学のタイミングで先生に『EXILEになりたい』といったら『そんな夢叶うワケないだろう』って。超むかついて『やってみないと分からない』と言い返してました。で、進学した高校も音楽の勉強が必要と思ってすぐに辞めました。なぜか覚悟と根拠のない自信だけはありましたね」

 すんなり事が運んだワケではない。試練が待っていたが、持ち前の負けず嫌いの性格から驚異的な成長を果たしたそうだ。

 「地元では『うまい』といわれてその気になっていて、カラオケ屋にあるじゃないですか、シンガーコンテストとか。それをめちゃ受けたんですが、外にはギター一本ですごく歌うまい人がいたりして『こりゃ本気でやらないとやばい。EXILEになるためにはどうしたらいいのか』と考えた末、やっぱりEXPGに入所するのが一番かなと思いました。レッスン受けたのは半年ぐらいですが必死でした。歌う事って簡単じゃないけど、自分の声が変化して人の心に届く歌になると思うと面白くてのめり込んでいましたね。初級、中級、上級者、特待生のクラスがあって最初は初級に入ってましたが『ちょっと上のクラスにいってみよう』って特待生に入れられたんです。歌もダンスも出来る人たちのクラスに。一瞬で嫌になりました。うますぎて…(笑い)。レッスン内容もちんぷんかんぷんで『できねえよ、そんな高い声でねえし』って。そんな中で必死に食らいつきました。とにかく自分負けず嫌いなんで」

 ―すぐに高い声って出るようになるものなのか。

 「いや、難しかったですよ。高い声を出そうと必死にグッってやりますけど、逆に高い声の方が楽に出るというか。いろいろ経験している中で気づくんですね。リラックスして喋っている感じで出す方が実は出るんですよ。そういうのも先輩たちを見て盗んでやっていました」

 レッスンを受けている中、ボーカル・バトル2が開催が発表され迷わず応募した。

 「3万人が参加しましたが『ここで夢を叶えるしかない』と自分に合格を課しました。最終で登坂君と今市君が選ばれて敗者になった瞬間『あら~、終わっちゃった』って。当時焼き鳥屋でバイトしていて『店継ぐか』って感じでしたね。合格したお二方の輝きは半端なかった。単純に『かっこいいな』って思いましたから…。目の前で夢が崩れ落ちて、なかなか立ち直れずで。実家に戻ってテレビつけたら出てるんですよ。今市君と登坂君が次の日から。『勝ってたら自分が出ていたのか』とか考えたら、いつもは家でうるさいぐらい音楽かけて歌っていましたが、音楽聞く気にもならなくなりました」

 ―立ち直りのきっかけは。

 「母親が悲しそうな顔で『何か歌ってよ。寂しいわ、こんな静かな家』って。『必要としてくれる人がいるなら歌うべき、自分は必要とされる人になりたい』となったんですね。高校やめる時も最初は反対していた母でしたが最後に背中を押してくれ、ここでも勇気をもらいました。もう一回挑戦しよう。またEXPGに通って一日中歌やダンスのレッスン受けていました。『東京に、HIROさんに届くように』って。めちゃくちゃレベルアップしていたらチャンスが回ってくると思いながら。もう願いですね。そんな思いを学校のスタッフさんが汲んでくれたのか、声がかかって、東京に来るワケです」

 ジェネの候補生に指名され、夢者修行を経てメジャーデビュー。同じ釜の飯を食べたメンバーとの絆は固い。

 「イケイケの男が7人集まると一筋縄では行かないこともありましたけど、僕らって運命共同体じゃないですか。自分には一緒にいる子の人生を背負っていける覚悟もあるので『それは違うんじゃないか』というのを放ったらかしにはせず、絶対に向き合うようにしています。これからの人生を共にすると考えた時に見捨てるワケにはいかないから言う時は言う。向き合っているとぶつかる事もありますが、それも年々絆が深まっているのを感じています。大人になって角も取れるじゃないですが、本当に仲いいですよ、ジェネは」

 ―相方の片寄涼太はどんな存在。

 「弟みたいなね…。ボーカルバトルの時は一緒に東京に行ってて、自分が年上だから分からない東京の電車やバスを知ったかぶりしながら、涼太を連れて歩いていました。彼は今では国民の王子になりそうなぐらいで、自分にできない活動をしてくれています。僕も王子になりたいな~(笑い)。無理なんですけど、いい意味で真逆なのでね。あいつ根がすごい真面目で『頭固すぎんじゃない』って思うぐらい真っ直ぐ。それってめちゃくちゃいいことで歌にも出ていますね。無駄なことをせず純粋に言葉を届けようという思いが乗っているのがあいつの歌ですね。ビブラートを何拍までかけようとか、何か面白いことにトライするとか、ちょっと遊びがあるのが自分の歌だと思います。そういったスタイルは涼太と組んでからで、それぞれの味を生かすためと思っています。その分、ソロでは真っすぐに歌うようにしています。実は自分、バラード調の曲好きなんです」

 昨年、「Nostalgie」でソロデビューした。ソロを経験して見えないモノが見えたという。

 「ソロも夢の一つでした。紅白もそうですが、昨年は叶えたいと思ったことが形になった年でした。ソロやって一番気づいたのは『メンバーいると安心』ってことです。去年のツアーでもソロ歌わせてもらったんですよ。忘れもしません、初日の北海道です。曲鳴ってパッと見たら誰もいなくて、でかいステージに真ん中に一人ポツンと。『やばい』と思った瞬間に足がガタガタ震えてきちゃって。マジ初めての経験です。自分の前で踊ったくれていたり隣に相方がいるのはすごい武器を身につけていたんだって。今年、今市君と登坂君がドームやっています。もちろん自分も目標であるんですが、これは一個一個冷静にクリアしなきゃと思いました」

 昨年はジェネで活動する一方、Jr.EXILEの長男坊としてランページ、ファンタスティックス、バリスティック・ボーイズら若手らの先頭に立った。

 「Jr.EXILEはジェネがいなければダメだし、自分たちが与えられた使命だと思っています。HIROさんが現役の時、最後に一緒のステージに立たせていただいたのが自分たちなんです。LDHに所属して8、9年経ちますが、HIROさん始め先輩の方と触れ合う中で、EXILE魂とかを一番後輩として学ばせていただきました。もし自分たちがいないとEXILE TRIBEで作られてきた文化や伝統、思いが少し違うものになってしまうと思います。受け継いだモノを後輩たちに伝えていく役割がジェネにはあるんです」

 ―若手との共演は楽しかった。

 「僕は割と年長者寄りの方になるんですけど、(小森)隼とか(佐野)玲於とかはほぼ同世代で24歳ぐらいが一番多かったかな。自分は世代間ギャップ感じました。見ていたテレビや聴いていた音楽が違うとか。僕らが懐かしい曲で『中学の時によく聞いていた』と話していても、若い子は『知らないです』となりますが、そこで『いい曲だよ。一度聴いてみたら』と言ったり。こちらも伝え方の勉強になりました。自分たちは普通の社会人の方と違って特殊な部分もあって、一歩間違えたら常識じゃないことに気づかないこともあります。そこは先輩から教えてもらう環境が必要なんだと思っています。Jr.EXILEの活動で『先輩たちはいろんなことを押し殺しながら、優しく教えてくれていたんだなって』って気づきました。ATSUSHIさんとそんなことを言ったら『先輩って意外と大変でしょ』って。その一言がなんかうれしかったです」

 ファンタのボーカル・八木勇征にアドバイスをしたそうだが…。

 「デビューしたばかりのファンタにとってJr.EXILEのステージは一気にステップアップする場とは思いますが、ただ(八木の)歌を聴いて『もっと良くなるな』と思ったんで一言ね。歌の事って細かくいうと戸惑っちゃう部分もあるんで、少しヒントを与えて『そこから先は自分で学んでくれ』っていう感じです。さすがにオーディションの勝者だけに力もあるので成長も楽しみです。先日、ランペのツアー初日を静岡まで見にいったんです。ライブ面白かったしボーカル力も一気にグンと上がった感じがして、偉そうな意味ではなく『めちゃくちゃ成長して、いい感じになってきているね。こいつら。俺も負けねえぞ』ってスイッチがバチンと入りました」

 紅白にも出場し、ドームツアーも常連のメジャーグループに成長したが、欠けいるピースを感じている。

 「危機感あります。実は今、苦しいですよ。EXILEさんなら『ライジングサン』、三代目さんだと『R.Y.U.S.E.I.』とかありますが、ジェネには国民的なヒット曲がまだない。そこはずっと『国民的な1曲が作りたいよね』と言ってきた。それが歌なのか踊りで流行るのか分かりませんが、今、何が支持されてヒットするか分からない時代だからこそ、いろいろトライしていこうというめちゃくちゃポジティブな気持ちでいます。早く突き抜けたい、一個欲しいよねというのが実感です」

 ―最後に素に戻れる瞬間は。

 「サーフィンやるんで海にいる時が一番素ですね。今、千葉・鴨川に行っているんですけど、本格的にやり始めたのは去年の夏ぐらいからです。海にいるとただ来た波に乗るんじゃなくて、乗れる波と乗れない波があって、すごい集中して探した波をつかまえて乗った時に『すげえな自然のパワー』って思う。心が洗われるというか一回アーティスト数原龍友をやめられるんです。だからこそ帰りの車の中で『あそこ変えてみようか』ってライブのアイデアとか生まれたりするんですね。海いいですよ」

 表裏のない一直線な性格でありながら、周囲を思う繊細な一面も。この強烈なギャップが彼の魅力だ。(ペン・国分 敦、カメラ・矢口 亨)

 ◆ATSUSHIの発言に衝撃

 ボーカルバトル2で落選した時、敗者を集めた食事会でATSUSHIの発言に衝撃を受けたそうだ。

 「ATSUSHIさんの言葉覚えています。『もし、あなた方が本気でプロを目指すなら、みんなに負けないように俺ももっと突き放します』って。あれはしびれましたね。めっちゃすごい所に自分は挑戦しようとしていたんだ、芸能界ってシビアな世界なんだなって。でもあの言葉で、あそこにいた全員が火付いたと思いますよ。『僕も負けないように突き放しにかかります』ってどうですか。もう突き放すよりも前に『天の上、神に近いの存在だけどな』って。そんな方にそんなことされたらね(笑い)。でも確かにその通りで、歌を聞いている人にとってはその人のキャリアとか関係なく、いい歌は聞くわけですからね。それぐらいの気持ちでやっているからこそ、子供の頃から大好だったEXILEがあるんだなと思いました。自分も覚悟しなきゃいけないと気づかせていただきました」

 ◆町田啓太脱退「俳優に専念して良かった」

 夢者修行中に候補生だった町田啓太が俳優を目指すために脱退した。メンバーに動揺はなかったそうだ。

 「今があるから言えるんですけど、町田君に関しては絶対俳優に専念して良かったと思います。彼はメンディー君と同級生なんですが、本当に同い年なのかと思えるくらい大人過ぎていました。めちゃくちゃ一歩引いて冷静に見ているし、むかつくくらいかっこいい。メンディー君との距離の縮まり方とかと違っていてお兄さんという感じでした。いいですよね夢者修行って。自分の夢も改めて見つけられる場所でもあるから、若いアーティストみんながやるんですけどね。大変なこともありますが人間力も試されますし、自分が本当にやりたいことに気づけます。町田君が本当にそんなタイプで『本当にやりたいことはなんだろう』と問いただしながらやっていて、導いたのが俳優だったと思う。そういう歴史があるから(中務)裕太というメンバーが入っていたワケで、ネガティブなことはないです。LDHからいなくなるワケではないですから。今思うとすごいなつかしいですね」

 ◆AKIRA、SHOKICHIは「大兄貴」

 頼りになる先輩がいる。EXILE AKIRA、SHOKICHIにはお世話になっているそうだ。

 「先輩方はみなさん優しいです。特にSHOKICHIさん、AKIRAさんは大兄貴みたいな存在です。AKIRAさんはご自身の活動があって多忙にもかかわらず、TRIBEのメンバーやJr.EXILEの各グループにまで目を配ってくださっています。本当に愛がある方ですが、何をすればこうなるという成功体験もなされているので、自分も『これってパーフェクトイヤーっぽい企画にならないですかね』とか相談しています。音楽面に関してはSHOKICHIさんとよくご一緒させてもらってます。元々、自分は歌がやりたくてずっと歌の練習をしていたんですが、二代目JSBでSHOKICHIさんが歌って踊っている姿を見ていて『自分もダンスやんなきゃ』と思ったくらい、影響力が大きくて昔からあこがれの存在でした。身近にいてめちゃくちゃ刺激になります。TRIBEファミリーにいると、常にどこかしらで誰かが刺激を生み出すんで怠けていられない。一人一人の成長がチームとしての強みになるし、いいファミリーだと思いますね」

 ◆海外展開「どんどんトライしたい」

 ジェネは15年にパリやロンドン、台北などでライブを行うなど常に海外を意識してきた。今後の展開はどうなるのか。

 「海外は続けていくつもりです。自分たちがそれをすることで先輩や後輩に残せるモノがあると思います。ジェネはいい意味でいろんなことを実験させてもらえるグループで海外ツアーもそうでした。常に挑戦者でいろいろ試せる。今は個人個人の俳優業だったり、メンディー君みたいなバラエティ番組に出たり、いろんなジャンルで活動しています。7人のスケジュールを長期で切るのは難しい状況ですが、できる時はどんどんトライしたい。アジア圏は特に親日の地域も多いし、今はJr.EXILEも立ち上がってLDHの輪が広がっていると思うので、アジアへは積極的に行動していきたいと思っています」

 ◆数原 龍友(かずはら・りゅうと) 1992年12月28日、兵庫・尼崎市出身。27歳。EXILEにあこがれ高校中退してプロを目指す。2010年にボーカル・バトル2に参加するも最終審査で落選。翌年、GENERATIONSの候補メンバーとして始動し12年に正式メンバーとなり、同11月にシングル「BRAVE IT OUT」でメジャーデビュー。昨年には「Nostalgie」でソロデビューも果たした。3月4日に第2弾「もう一度君と踊りたい」を発表する。身長170センチ。血液型A型。

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