【篠原信一の目】浜田尚里、ネチっこさはアトランタ金・中村兼三ばり 一番良い色のメダル取れる

スポーツ報知
表彰式で笑顔を見せる浜田尚里

◆柔道 グランドスラム・デュッセルドルフ大会最終日(23日、デュッセルドルフ)

 【デュッセルドルフ(ドイツ)23日=林直史】女子78キロ級で浜田尚里(しょうり、29)=自衛隊=が全5試合を一本勝ちで優勝し、初の五輪代表入りを確実とした。男子90キロ級の向翔一郎(24)=ALSOK=も3位となり、代表入りが濃厚。準々決勝で敗れたが、敗者復活戦と3位決定戦を制した。女子78キロ超級で五輪代表を逃した朝比奈沙羅(23)=パーク24=も優勝。全日本柔道連盟は27日の強化委員会で代表選考を協議する。

 浜田はピカイチの寝技師だ。本当に強かった。五輪本番は一番良い色のメダルが取れるだろう。準決勝で見せた背負い以外に寝技に移行するまでのつなぎ技に足技も活用するなど、バリエーションを広げればさらに厚みが増す。

 相手も研究をしてくるし、確実に勝つためには、不用意な受けをしないこと。準決勝は大腰をかけられ、ヒヤっとした場面があった。雑な受けをしたからだ。対戦相手としては逃げれば指導が飛んでくるし、中途半端に前に出れば寝技の餌食になるので、大きな一発を狙う。タイミングが悪ければ一本負けもありうるし、一瞬のミス一つで挽回不可能になりかねない。そうならないために、徹底して自分の間合いを取ることが大事だ。例えば釣り手。相手の胸を持ちながら押す際は棒立ちで腕が伸び切った状態にしないことや、どの方向にどのように圧力をかけるかなど細かい技術の修正、改善が欲しいところだ。

 浜田は背は低いが前に出る圧力が相当強く、寝技に移行すれば粘り強さがある。防御でスタミナを消費させ、精神的ストレスを与える、ネチっこさは(96年アトランタ五輪金の)中村兼三ばりだ。能力は高いのでさらに強化してほしい。

 帯をほどいて痛恨の反則負けをした男子90キロ級の向は代表争いの重圧があったのか初戦から集中できていなかった。調子も悪かったようだが、メダルを獲得できたのは不幸中の幸い。良薬口に苦し。いい勉強になったはずだ。(2000年シドニー五輪男子100キロ超級銀メダリスト、前男子代表監督)

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