将棋の第47期岡田美術館杯女流名人戦(主催・報知新聞社など)予選準決勝・伊奈川愛菓女流初段(28)対田中沙紀女流3級(25)戦が20日、東京都渋谷区の将棋会館で行われ、先手の伊奈川が123手で勝利して決勝に進出した。女流棋士仮資格である女流3級の田中は、勝利すると正資格の女流2級への昇級を決める一局だったが、持ち越しになった。
女流棋士制度には、女流3級の昇級から2年以内に規定の成績を挙げて女流2級に昇級しないと仮資格を失う規定がある。
局後の田中は「今まで1回戦負けとかが多くて、初めて昇級の懸かった一番だったんですけど、いろんな方の応援に応えられなくて申し訳ありません…」と述べた。
2018年6月1日に女流3級となった田中は期限となる今年5月末までに女流王座戦、倉敷藤花戦、YAMADA杯女流チャレンジ杯の3棋戦を指す。いずれかで規定の成績を挙げれば女流2級昇級を果たす。今後に向け「悔いのないように、もう一度自分を見つめ直して次の棋戦に臨みたいと思います」と誓っていた。