筒香に理解示す野球好きオーナー

 ポスティングシステム制度で筒香嘉智外野手(28)を獲得したレイズのスチュアート・スターンバーグ・オーナー(60)が、日本からの新戦力への大きな期待を寄せている。

 限られた予算ながら、斬新な戦略で成功を収め、今年もダークホースとして注目されるレイズ。その総帥は連日つば広帽子に半パン姿で施設内をかっ歩している。19日(日本時間20日)は、2日連続で筒香のフリー打撃をケージ裏から見守り、「打球音が違うね。私は野球のエキスパートじゃないけど、ああいう音を聞かせる打者はそんなにいない」と満足そうに微笑んだ。

 2年総額1200万ドル(約13億2000万円)はキーアマイアー外野手に次ぐチーム2番目の高額。DeNAへの譲渡金約2億6000万円も加えた投資は低予算球団にとっての英断だったが、「複数ポジションをこなし、中軸を打てるパワーもある。チームにフィットすると思う」。自身もプレー、投資家として成功する前は息子のリトルリーグのコーチを務めたこともある野球好きオーナーは筒香の魅力をそう語る。

 低予算の中で、過去にも日本人選手を獲得してきた。「我々には歴史がある。森慎二は故障に苦しみ、松井秀喜はキャリアの最後だったが、アキ(岩村明憲)は大成功だった」。2007年にポスティングシステムで獲得した岩村は大活躍。翌08年には初のリーグ優勝の立役者になった。オーナーが振り返ったのは、1年目のキャンプ。期待の新人はなかなか調子が上がらなかった。「ボールが遠くに飛ばず、我々(首脳陣)は“oh my God!(何てこった)”と目配せして心配したが、開幕したら素晴らしかった。あの経験から、日本人選手の準備の大変さを知った。だから、例え、筒香がキャンプで予想通りの結果を出さなくても、大丈夫だと信じている」

 常識を覆す継投策オープナーの導入など、斬新な戦略が注目を集めるレイズ。「高額年俸は払えないが、選手が適所適材で貢献し、チームとして機能する集団を目指している。大事なことは、選手を成功に導く役割を与えること」

 オフには、ブルーム野球部門副社長がレッドソックスのトップに。クリック編成副部長がアストロズにと、球団幹部が相次いで金満球団に引き抜かれた。「長くチームを支えてくれた2人を失うことはタフだったが、我々がやってきたことが認められたということは、良いことだ」と同オーナー。

 出塁率が高く、内外野守れる多様性を持つ筒香は、レイズが求める理想のタイプだろう。日本人選手の理解にも恵まれた環境で、筒香の調整はより快適に進みそうだ。

 (一村 順子通信員)

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