井上大仁、五輪切符へ新型コロナ遮断…出社せずに寮で合宿を敢行

東京マラソンへ向け1人で調整する井上(カメラ・太田 涼)
東京マラソンへ向け1人で調整する井上(カメラ・太田 涼)
東京五輪 男子マラソン代表選考方法
東京五輪 男子マラソン代表選考方法

 男子マラソン日本歴代5位の井上大仁(ひろと、27)=MHPS=が19日、長崎市内で取材に応じた。新型コロナウイルスの対応に揺れる3月1日の東京マラソンに向けて、出社せずに寮で合宿を敢行するなど、対策は万全。残り1枚となった東京五輪代表切符を懸けて戦う大一番に、ウイルスをシャットアウトして臨む。

 新型コロナウイルスを寄せ付けず、東京五輪への道を切り開く。東京マラソンへ順調に調整を進める井上は「五輪代表を狙うというよりは、海外勢と勝負して、できる限りの力を発揮したい。日本記録や、それ以上のレベルの走りをして、優勝争いに絡みたい」と闘志を燃やす。

 課題は体調管理だ。手洗い、うがい、アルコール消毒を徹底するが、それだけではない。所属会社に出社せず、寮で合宿という形でトレーニングに専念。外部トレーナーも寮に常駐させ、不特定多数との接触を可能な限り減らした。「あとは、病は気からと言いますから、気持ちを強く持つこと」。万全を期して勝負に挑む。

 新型コロナの影響を受けて、大会側は一般ランナー3万8000人の出場取りやめを決定。各部門の選手、計200人規模のレースとして実施される。「すごく大変なことになっていると感じる。楽しみにしていた人もいる中で、(レースに)出してもらう。きちんと受け止めて走らないといけない」と覚悟を明かした。

 日本記録保持者の大迫傑(28)=ナイキ=や前保持者の設楽悠太(28)=ホンダ=らライバルひしめく大一番。「それよりも、ケニアやエチオピアといった海外勢とどれだけ戦えるか。誰が生き残れるかの高速レースになる」。代表入りには2時間5分50秒の日本記録を突破した上で日本勢最上位となる必要がある。2時間3分切りを目指すペースメーカーとともに、先頭集団でレースを進めるつもりだ。

 17年大会は日本人トップながら全体8位。世界との差を痛感した。18年大会は2時間6分54秒で走破しながら日本新(当時、2時間6分11秒)を樹立した設楽悠太に敗れた。3度目の今回は世界の猛者に挑む。「自分にもできる、と思わないと何もできない。虚勢でも勘違いでも、(信念を)持っていないと伸びていかない」。トップでゴールした時、日本記録と五輪代表がついてくる。(太田 涼)

 ◆井上 大仁(いのうえ・ひろと)1993年1月6日、長崎・諫早市生まれ。27歳。2011年、鎮西学院高から山梨学院大に進学。箱根駅伝は1年1区10位、2年3区7位、3年5区8位相当(2区棄権のため参考記録)、4年3区3位。15年卒業後、MHPSに入社してマラソン部に所属。17年世界陸上26位。自己ベストは2時間6分54秒(日本歴代5位)。165センチ、51キロ。

 ◆ナイキ新厚底使用は明言せず

 井上は昨秋からナイキ社の厚底シューズを使用。東京マラソン前日に当たる29日には、鮮やかなグリーンと黒が基調の第4モデル「エアズームアルファフライネクスト%」(通称・アルファフライ)が発売される。靴底の厚さは、英紙によれば3・95センチで、世界陸連が発表した新規定である厚さ4センチ以内、内蔵プレート1枚以内などに適合。「まだよく分からないっていう感じですね。ただ、速く走るためということを考えて作られていると感じる。他の選手が何を履くかは気にしていない」。明言は避けたが手元には届いているようで、直前まで練習で感触を確かめ、相棒を決める。

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