吉田沙保里さんと森ひかるが「びっくり」「そっくり」初対談!!霊長類最強襲名!!

初の対談で意気投合した森ひかる(手前)と吉田沙保里さん(カメラ・森田 俊弥)
初の対談で意気投合した森ひかる(手前)と吉田沙保里さん(カメラ・森田 俊弥)
森の練習ノートに吉田さんが書いたメッセージ
森の練習ノートに吉田さんが書いたメッセージ

 レスリング3大会連続五輪金メダルの吉田沙保里さん(37)と、トランポリン女子で昨年世界選手権で男女を通じて日本勢初優勝を果たし、東京五輪代表に決定した森ひかる(20)=金沢学院大ク=が初の対談を行った。「ポジティブ脳」など共通項だらけの後輩に、吉田さんは「霊長類最強女子2世」の称号を授け、五輪での表彰台に期待を寄せた。(取材・構成=高木 恵、小林 玲花)

 森「トランポリンは見たことありますか?」

 吉田(以下、吉)「ありますよ。私、高校で初めてバック転ができるようになったの。あんなに高く跳んで同じ場所で着地してって、すごいよね。私なんかジェットコースター落ちるのもダメだから」

 森「一度、ジェットコースターで失神したことがあるんです。キャー! ウワー!みたいな(笑い)」

 吉「えっ!? なのに? トランポリンは全然違う感覚?」

 森「違いますね。トランポリンは自分で踏んだ分が、そのまま落ちるんで、感覚が分かっているから大丈夫なんです」

 吉「コースターでも着地点探したり?」

 森「上に行った時に、もう自然と下を探しています。着地点を」

 吉「面白いね。17歳違うんだよね。アテネ五輪は5歳?」

 森「最初のアテネは記憶ないです…」

 吉「ロンドンくらい?」

 森「そうですね。でもリオが一番印象に…」

 吉「負けたやつね(笑い)。せっかくなら勝ったやつ見てほしかった~」

 森「いや、もうすごいなって。勝ち続けるっていうのもすごいですし、昨年初めて五輪レースに参加して、こんなにきついものなのかって。それを4回もやっているって、もうとんでもないなって思いますね」

 吉「最初の五輪で優勝できて、2連覇したいっていう感じだったから。自分の中では普通だったんだよね、それが」

 森「すごい…」

 吉「でも苦しい。毎日の練習はきつかった。いろいろ我慢したりとかあるけど、五輪が一番だったから、なんでも我慢できたし、それをしないといけない状況、環境っていうのもあったから」

 森「1回勝ったら燃え尽き症候群じゃないですけど、もう一回頑張らないといけないとか、五輪で優勝したら次も優勝とか、勝って当たり前みたいなのがあるじゃないですか。どういう気持ちなんですか」

 吉「1回勝ったからってずっと勝てるわけじゃないから、気持ちを切らさずに頑張った。アテネ五輪直後に次の目標は?って聞かれて『2連覇したいです』って答えたの。私は燃え尽きがなくて。去年の引退の時に『もうやり切ったな』って。これ以上やることないっていうか、これが燃え尽きかって。36歳にしてやっと感じたのね。勝てば勝つほどみんなが応援してくれるし、楽しいことが増えていったから全然苦じゃなかった。練習は今日やりたくないな~っていう時はあったけど」

 森「あるんですね」

 吉「全然ある。人間ね、ずっと調子いい時ばっかりじゃないから、今日はちょっと緩めにしようとか。けがしないように集中して1時間だけやろうとか。本当に目の前の目標をクリアするにはどうすればいいかって考えながらやっていたら、結果がついてきた感じ。世界選手権で金メダルを取って何か変わった?」

 森「優勝したんですけど、その時の点数は全然いい点数でもなくて、準決勝で強い選手が失敗したり。全員が力を出した時にまだ取れないんですよ、メダルも。だけど世界選手権で優勝したから、五輪も金でしょ?って言われるので、それがあんまりうれしくない」

 吉「1回金メダルを取ったから次も取れるだろうって思われるんだよね」

 森「目指す色はやっぱり?みたいに聞かれるんですけど(笑い)。そういうのもあんまり言いたくないっていうか」

 吉「森さんの活躍で、トランポリンに注目が集まっているから」

 森「もちろん、私のことも知ってほしいんですけど、トランポリンを知ってほしい。五輪競技なの?って聞かれるくらいなんです。全国大会も関係者しかいなくてガラガラ。それが満席になって、取材もいっぱい受けさせてもらって、今がトランポリンを広めるチャンスだなっていうふうに思って。今は私がこうやって広めていくことが、私の仕事かなと思っています」

 吉「えらい。五輪で金メダルっていうのは、世界選手権の金より全然大きく扱われるから。ところで、嫌なことってすぐ忘れる? 私は『ああ、もうしょうがないか』って。『はい、次々~』みたいな感じだった」

 森「そうですね。覚えてないですね。なんか、まあいっかって(笑い)。めっちゃ負けず嫌いも一緒ですか?」

 吉「一緒。違うところを見つける方が大変かもしれない。一緒すぎて」

 森「レスリング好きですか?」

 吉「うーん。あんまり好きじゃない…」

 森「一緒!(笑い)」

 吉「好きじゃないけど、なんかやってる」

 森「やるしかないというか」

 吉「そうだよね。環境がそうだった。生まれたときから家が道場なんで」

 森「トランポリンしかできないんで。やめられないって感じです。トランポリンをやるしかない。球技もできないし、泳げないし。長距離を走るのも嫌い」

 吉「あ、一緒! マラソン大会とか」

 森「最悪ですよね」

 吉「練習大嫌い。そんな朝早くから走らなくていいじゃん。寒いのにー。ぶっつけ本番でいいやって(笑い)。似てる。霊長類最強女子になれるよ!」

 森「ええ?」

 吉「霊長類最強女子2世で!」

 森「2世目指します! そのために頑張ります。ちなみに、競技をやっている時に彼氏いましたか? つくらないようにしていたんですか?」

 吉「女子大だったから全然出会いがなくて。欲しいとは思っていたけど、全然できない。男子はもう、監督とコーチと学校の先生くらいしかいなかった」

 森「なんか、集中が欠けるっていうか、大好きになっちゃうんですよ」

 吉「一緒! ビックリするくらい一緒」

 森「大好きになっちゃうから。トランポリンって1回跳んだら台を降りるんですよ。跳び終わったら降りて、その1台に3人とかで回すんですよ。跳んでいない時間に考えちゃう。『何してんだろうな』とか」

 吉「集中していない時とか好きな人のこと考えるもん。『今何してるんだろ』とか。連絡ちょっと来なかったら、気になって」

 森「連絡早いほうがいいですか? ですよね!」

 吉「遅いと、何してんだろ~。分かる、一緒。なんでこんなに一緒なの?(笑い) こわっ!」

 森「私、吉田沙保里さんと一緒なんですか? いいんですか?(笑い) あと、お菓子が大好きで。吉田さん『たけのこの里』派ですよね。私もです」

 吉「だよね? あのクッキーのしっとり感。血がつながっているのかな?(笑い) お母さん同士が親戚とか? 本当そっくりだから」

 森「なんかいける気がしてきました」

 吉「東京五輪まで、本当にこのままでいってほしい。ここで出し切るために私はやってきたんだから、絶対に大丈夫だって思ってほしい。『金金金』って言われるかもしれないけど、逆に期待はありがたいなって。みんな私に金メダルを取ってほしいんだと。そこを目指して自分にもプレッシャーをかけて頑張る。それだけの精神力は持っている。似ているから絶対大丈夫」

 森「うれしいです~。競技を続けるって大変ですよね。私は東京でいっかな、みたいな…」

 吉「これからだよ! 何歳くらいまでできるの?」

 森「今、一番上で27歳」

 吉「じゃ、もう一回出られるよ。パリにも出られるよ」

 森「それがもう、きついですね。この生活をもう一回。ふう~って感じです」

 吉「とりあえず東京をね。あんまり先を見過ぎると大変なことになっちゃうから。とにかく東京で『私は、羽を広げるぞ~!』って」

 森「あはは」

 吉「ここで活躍したらトランポリンをみんなが見てくれて、知ってもらえるっていうくらいの気持ちで。後のことはそれから決めたらいいんだから」

 森「そうですね。五輪ってどんな舞台なのかなっていう気持ちとか不安とかもあったんですけど、なんかプラスというか、自信がついたというか。頑張れそう」

 吉「どんどん(エネルギー)取っていっていいから」

 森「すごい力になりました。世界選手権は自分の思った演技ができなくて、それが心残りだったんです。五輪は同じ会場なんで、もう一度最高の舞台で最高の演技を出し切って、メダルを取れるように頑張ります」

 吉「いいね。もうなんか花が咲いているところしか見えない」

 森「おお~。咲いてる? 霊長類最強2世目指します。それが力になります。いける気がします」

 吉「そうそう。(称号は)そんな簡単にあげられないからね」

 森「よっしゃ~。頑張れそう」

 ◆吉田 沙保里(よしだ・さおり)1982年10月5日、津市生まれ。37歳。久居高―中京女大(現至学館大)卒。五輪は初出場の2004年アテネ、08年北京、12年ロンドンと3連覇し、16年リオは銀。個人種目では五輪、世界選手権の世界大会で16連覇、個人戦では206連勝を記録。12年に13大会連続で世界一となり、ギネス世界記録に認定。国民栄誉賞も授与された。紫綬褒章受章は04、08、12年。身長157センチ。

 ◆森 ひかる(もり・ひかる)1999年7月7日、東京都出身。20歳。4歳から競技を始める。2013年の全日本選手権で、当時史上最年少の14歳(中2)で初優勝。17年世界選手権シンクロ銀メダル、18年世界選手権個人5位、シンクロで日本勢女子史上初の金メダル、19年世界選手権で日本勢男女通じ初の個人金メダルを獲得した。家族は両親と双子の兄。159センチ。

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