原巨人の今季対外試合初得点はやはり、主役のバットから生まれた。岡本が那覇のファンに向け、あいさつ代わりの一振りだ。
初回2死二塁。サムスン先発・チャン・ジフンの甘く入ったスライダーを捉えた。左前へライナーではじき返し先制点をもたらした。「しっかりとスイングできたと思います。沖縄に来て初打席で打てて良かった」とうなずいた。自身にとっても“今季初打点”となった。
それでも納得したのはつかの間。続く第2打席はアンダースロー右腕の前にタイミングを取り切れず、左飛に倒れた。2ストライク目となった空振りの際には思わず悔しそうな表情で大きな声を出した。「真ん中やったんで…」と反省。交代後はすぐに室内練習場へ直行し、右手、左手それぞれで片手のティー打撃を行うなど、確認作業に没頭した。実戦を通じて得た感覚を忘れないうちに体にたたき込んだ。
「1本打てたことは良かったですけど、僕にとってはまだまだ。なので明日も頑張ります」と前を向いた。このオフ、好物の菓子パンやジュースを断った。本人によると体重こそ変動がないものの、誰もが脂肪が落ちて引き締まったと認めるボディーに変身。心身で自分を律するのも、自覚が芽生えている証拠だ。