北朝鮮拉致問題を描いた映画「めぐみへの誓い」取材を通じて心に響いた「切実な思い」

映画「めぐみへの誓い」で横田滋さんを演じる原田大二郎
映画「めぐみへの誓い」で横田滋さんを演じる原田大二郎

 13日に都内で北朝鮮による拉致事件を題材にした映画「めぐみへの誓い」(野伏翔監督)の製作発表を取材した。これまで何度も映画の制作発表を取材しているが、この日は会場に一歩、足を踏み入れた瞬間から異質な空気を感じた。とにかく製作側の切実な思いが心に響いた。

 映画の製作発表と言えば、高級ホテルの宴会場が定番だが、この日はごく普通の会議室で行われた。製作費を賄うため、クラウドファンディングで寄付を募り、3500人以上から4600万円を超える支援金が寄せられているという。それでも映画の予算としては潤沢とは言えず、「ほとんど俳優のギャラは残らないのでは」とも言われている。

 拉致被害者の横田めぐみさん(55、失踪当時=13)の父・滋さん(87)の発案で映画化へ動き出したという。滋さんは入院中で早紀江さん(84)の体調も万全とは言えない。野伏監督は横田夫妻について「電話するとすぐに『はいっ!』と出るんです。いつ『めぐみさんが帰ってきたよ』という連絡を受けてもいいように、電話が来るのをずっと待ってるんです」と涙をこらえながら明かした。製作陣は「奇跡を起こそう」を合言葉に作業を進めているという。

 横田夫妻は42年間にわたり、めぐみさんを待ち続けている。横田滋さん役を演じる原田大二郎(75)は「立派な感動できる作品を作ります。お約束します」と声を震わせた。映画ではめぐみさんが下校中、連れ去られる場面も描かれるという。拉致自体は知られているが、それを映像で見ることで残酷な事実を多くの人々に認識させられるだろう。すぐに解決できる問題ではないが、映画化が前進への糸口になればと思う。(記者コラム)

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