新型肺炎で国内初の死者…80代の日本人女性、義理息子の都内タクシー運転手も陽性

新型コロナウイルスで国内初の死者が出たことについて、記者会見する加藤厚労相
新型コロナウイルスで国内初の死者が出たことについて、記者会見する加藤厚労相

 加藤勝信厚生労働相が13日夜に緊急会見を行い、神奈川県に住む80代の日本人女性が新型コロナウイルス感染が原因で死亡したと発表した。国内での死者は初めて。感染経路は不明だが、女性は中国湖北省との関係はないという。女性の義理の息子で、都内の個人タクシー運転手も感染が確認された。また、和歌山県では50代の男性外科医が、国内の医師として初めて感染していたことも判明。国内の感染者は251人となった。

 ついに国内でも新型コロナウイルスによる死者が出てしまった。湖北省武漢市では、8日に60代の日本人男性が死亡していたが、国内では初めて。加藤厚労相は会見で、神奈川県に住む80代の日本人女性が13日午後1時半ごろ、感染が原因で死亡したと発表し「亡くなられた方のご冥福をお祈りし、ご遺族にお悔やみ申し上げる」と述べた。

 厚労省によると、女性は1月22日に倦怠(けんたい)感を認め、28日に受診。2月1日に症状が悪化した。6日ごろから呼吸状態が悪化し、13日に死亡した。死亡後の検査で、陽性と確認されたという。また、女性の義理の息子である都内の個人タクシーの運転手の男性もこの日、感染が判明。男性は3日に肺炎像が確認されたが、発症前の14日以内には訪日客を乗せていなかった。

 加藤氏は感染経路について現時点では不明としたうえで「最近の渡航歴はなく、国内で感染した可能性を踏まえ調査していく」と述べた。一方で「国内で(ウイルスが)流行しているという疫学的な情報は集まっていない」としたが、日本感染症学会などは「既に国内にウイルスが入り込み、街の中で散発的な流行が起きていてもおかしくない」との見解をまとめている。

 それを示すかのように、各地で感染者の存在が明らかになった。和歌山県では、50代の男性外科医の感染を確認。国内医師の感染が判明したのは初めてで、現在肺炎を発症して入院しているという。外科医が勤務する済生会有田病院(同県湯浅町)では新規の患者受け入れを停止した。発症前14日間の渡航歴はなく、中国から来た人との接触の有無は分かっていない。千葉県でも肺炎患者との明確な接触が確認できていない20代の男性患者が出た。いずれも日本国籍という。

 加藤厚労相は「一つ一つの事例をしっかり検証しながら、必要な対策を積極的に取っていく」と検査態勢の強化を強調。また「高齢者や基礎疾患がある人は重症化しやすい。症状があれば適切に医療機関にかかってほしい」「せきエチケットや手洗いにしっかり取り組み、できるだけ人混みを避けてほしい」と呼び掛けた。

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