【野村番記者が悼む】天国から「仰木が呼んでるよ」

楽天監督時代の野村克也さん
楽天監督時代の野村克也さん

 70歳で楽天の監督に就任してから、ノムさんは“あの世”をネタに冗談を言っていた。同い年の仰木彬氏(元オリックス監督)が前年12月に亡くなって迎えた2006年。開幕から連敗し「このままだと死ぬぞ。葬式の用意しといてくれ。仰木が呼んでるよ。『もうノムさん、辞めてこっち(天国)においで。いつもいつもボヤいてないで、いらっしゃい』ちゅうとるわ」とつぶやいた。

 大阪だったか福岡だったか、遠征先のホテルで、往年の南海でバッテリーを組んだ同い年の故・杉浦忠氏の夢を見たという話も聞いた。ベッドの足もとに座っていたという。「お前、杉浦やないか? 何してんねん」と言うと何も言わずにほほ笑んで消えていったという。「呼びに来たんやな」

 他紙は配慮して書かなかったが、私はユーモラスな監督のパーソナリティーだと理解し、仰木氏ネタを書いて、見出しになった。当時の監督付広報(嶌村聡氏=現阪神球団副本部長)に「ちょっとは気をつかえよ」と叱責されたが、ノムさんは知らんぷり。「スポーツ紙は読んでない」と公言し、記者に本音を書かせるのが、ノムラ流だった。

 「王・長嶋」=「報知」を意識して、本紙を味読していたことは想像に難くない。私も書けなかったネタはあるが、それは“あの世”に持っていって下さい。合掌。(06年楽天担当・酒井 隆之)

野球

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS ショップ報知 マガジン報知 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真販売 法人向け紙面・写真使用申請