楽天は9日、1軍の久米島での1次キャンプを打ち上げた。昨季、シーズン自己最多となる161安打をマークした銀次内野手(31)は、ここまでの仕上がりに自信をのぞかせた。今季の目標は、打率3割3分。14年に記録した自己最高打率3割2分7厘を上回る数字を目指し、11日から始まる金武町での2次キャンプではさらに状態を上げていく。
岩手県出身で、東北が誇るバットマンが沖縄で満足そうに汗をぬぐった。1日から始まった久米島での1軍の1次キャンプも、ついに打ち上げ。打撃練習など約2時間半の練習を意欲的にこなした銀次は「コンディションはいいですね」と充実感をにじませた。
昨季は141試合に出場しパ・リーグ4位の打率3割4厘という成績を残した。今季の目標には初の首位打者を掲げる。具体的な数字の目標を問われると「打率でいうと3割3分。昨年はホームランが5本だったので、それ以上は打ちたい」と闘志を燃やす。
第2クール2日目の7日には全体練習終了後、鈴木大ら6選手とともに三木肇監督(42)から約1時間、走塁の指導を受けた。指揮官はその意図について「走塁のことを指導することで、守備に生きたり、自分の野球観につながったり。一つのヒントになればいいという思いもある」と説明した。
新監督の思いは、もちろん銀次にも伝わっている。「監督がどういう野球をするのかというのを、自分の中に早く吸収したい」と意気込む。11日からの金武町キャンプでは、いよいよ実戦が始まる。実戦の中で、新監督の様々な考えを貪欲に吸収する構えだ。
昨季は主将としてチームを引っ張った。今季は茂木が新主将となったが「自分がチームを引っ張っていく気持ちではいるし、その中でしっかり茂木をサポートしていけたら」と力強い口調で語った。主将ではなくなっても、チームを引っ張る思いに変わりはない。今季も打って打ちまくって、13年以来7年ぶりの優勝を狙う楽天をけん引する。(高橋 宏磁)