羽生結弦、男子初スーパースラムへ4回転ルッツ入れた完全版「SEIMEI」封印解く 

フリーに向け練習する羽生結弦(カメラ・矢口 亨)
フリーに向け練習する羽生結弦(カメラ・矢口 亨)

◆フィギュアスケート 四大陸選手権 第3日(8日、ソウル・木洞アイスリンク)

 【ソウル(韓国)8日=ペン・高木恵、カメラ・矢口亨】男子ショートプログラム(SP)世界最高得点を記録し首位に立った羽生結弦(25)=ANA=が、サブリンクでの公式練習に参加。4分版のフリープログラム「SEIMEI」新作は上々の仕上がり。18年平昌五輪では負傷のため回避した4回転ルッツを入れた神プログラムで、男子初の「スーパースラム」に向かう。フリーは9日に行われる。

 羽生の新しい「SEIMEI」が動き出した。「すごく特別」と口にする伝説の演目は、日に日に仕上がってきた。6日の曲かけ時より、格段に精度は上昇。この日は4回転ルッツの練習に時間を割いた。成功はなかったが、うなずきながらチェックポイントを探る羽生の表情は明るかった。

 4回転はルッツ、サルコー、トウループの3種類4本の構成。ルッツは17―18年の五輪シーズンにフリーに組み込んだ。17年10月のロシア杯で成功も、11月のNHK杯の公式練習で転倒した際に右足首を負傷して以降、今季のGPファイナルまで封印してきた大技。2年半ぶりのルッツ込みの「SEIMEI」に生まれ変わる。SP後の会見では「あのとき(平昌五輪シーズン)とは経験値が違うし、音の感じ方とか、間の取りか方とか、あとはどういうふうに表現したいとか全然違う。また違ったものにしたいな、っていう気持ちで今はいます」と話していた。

 サブリンクでの曲かけは、冒頭の4回転ルッツは1回転で確認、その後は4回転サルコー、3回転半、3回転フリップを決めていった。後半の4回転―3回転の連続トウループも成功。4回転トウループからの3連続は最初の着氷でバランスを崩しながら、最後まで持って行き、3回転半―2回転トウループの連続ジャンプで締めた。

 昨季のルール改正で演技時間は30秒短い4分になった。伝説のプログラムは原型を残しつつ、新しく生まれ変わった。演技後半は曲のテンポを少し上げ、象徴的なシーンを残した。ジャンプを前半にまとめ、助走を削る工夫もほどこした。7日のSPも平昌五輪金メダルプログラムに戻したショパンの「バラード第1番」で臨み、世界最高得点の111・82点をマーク。改めて思ったことがある。「今日『バラード第1番』をやってみて思ったけど、やはり違ったものになるなって」

 40分の練習の最後はクリケットクラブの同門のSP3位のジェイソン・ブラウン(米国)、同6位の車俊煥(韓国)と共に、動きをシンクロさせながら優雅に舞うクリケット流のクールダウンを行うなどリラックスした。過去3度の出場はいずれも2位の今大会。男子初の“スーパースラム”を弾みに、3月の世界選手権(モントリオール)での王座奪還へ向かう。

 ◆スーパースラム ジュニアの世界選手権、GPファイナルとシニアの五輪、世界選手権、GPファイナル、四大陸選手権(もしくは欧州選手権)を合わせた6冠を、キャリアの中で制すること。女子では韓国の金妍兒(キム・ヨナ)とアリーナ・ザギトワ(ロシア)が達成している。

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