【無良崇人の目】羽生結弦、演技に迷いなし 自信取り戻した

スポーツ報知
男子SPの演技を終えて充実の表情の羽生結弦

◆フィギュアスケート 四大陸選手権第2日(7日、ソウル・木洞アイスリンク)

 最初から最後までよどみなく、美しくつながった羽生選手の「バラード第1番」を久しぶりに見ました。今季ここまで使用してきた「秋によせて」も素晴らしいプログラムでしたが、やはり全体の完成度で言うと、「バラード第1番」の方が高い。変更の決断から約1か月と短期間の調整でしたが、体が覚えているかのように一つひとつの動きが自然でスムーズでした。

 4・43点と満点の5点に限りなく近い出来栄え点を引き出した冒頭の4回転サルコーは、踏み切りから着氷までの流れが完璧。今季、曲変更前は少しジャンプの入り方や動作の中で、普段は見られないリズムを取るなど余分な動作が見られる場面もあり、迷いが感じられることがありました。ただ、この「バラード第1番」は最後まで迷いなく演じ切り、自信も取り戻せたと思います。

 平昌五輪からルールも変わり、フリーは新たな「SEIMEI」のお披露目です。プログラムを象徴するシーンは残すため、演技後半は少しテンポを上げて、できるだけ原型を保った作品になった、と曲を編集する方に伺いました。生まれ変わった「SEIMEI」に期待したいです。(14年四大陸選手権優勝)

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