羽生「バラ1」4度目世界最高!「信じて跳んだ」4回転2本以降7戦中6戦ノーミス

男子SPで世界最高点の演技を見せ首位に立った羽生(カメラ・矢口 亨)
男子SPで世界最高点の演技を見せ首位に立った羽生(カメラ・矢口 亨)
羽生結弦の「バラード第一番」使用大会とジャンプの種類
羽生結弦の「バラード第一番」使用大会とジャンプの種類

◆フィギュアスケート 四大陸選手権第2日(7日、ソウル・木洞アイスリンク)

 【ソウル(韓国)7日=ペン・高木恵、カメラ・矢口亨】男子ショートプログラム(SP)は羽生結弦(25)=ANA=が111・82点で自身の世界最高得点を1・29点上回り、首位スタートを決めた。今大会から平昌五輪金メダルプログラムに戻したショパンの「バラード第1番」で、旧採点ルール時代から4度目の“世界記録更新”。伝説の演目で羽生が羽生であることを取り戻した。シニア国際大会初参戦の鍵山優真(16)=星槎国際高横浜=は91・61点で5位。フリーは9日に行われる。

 ピアノ曲に溶け込んでいった。羽生は体で、心で、音を奏でた。気持ちを乗せながら「プライドを持って滑った」という2年ぶりのショパン。緊張はあった。期待も感じていた。その上を行く圧巻の滑りを見せた。「なんか久しぶりですね。これまでの『バラード第1番』の中で、本当に一番良かったんじゃないかと思います」。旧採点ルール時代を含め4度目の世界最高得点更新。フィニッシュの表情が平昌五輪時と重なった。

 練習では苦戦していた4回転サルコーを確信をもって踏み切ることができたのは、このプログラムだったから。「本番になったら音と跳べるフォームが一緒に記憶されているんだろうなと思った。曲を信じて跳んだ」。力みのない、柔らかいジャンプで4・43点もの加点を得た。4回転―3回転の連続トウループ、最後の3回転半。すべてのジャンプで満点に迫る出来栄え点を獲得した。「何の雑音もなく滑り切れた」と振り返った2分50秒だった。考えなくても体が自然に動いた。

 平昌五輪のプログラムに戻すことを決めたのは年明けだった。14―15年、15―16年、17―18年シーズンに続き4季目。4回転2本の構成に難易度を上げた15年11月のHNK杯以降、国際スケート連盟(ISU)公認大会7試合中、6試合でノーミスという驚異の完成度を誇る。ジスラン・ブリアン・コーチが「フィギュアスケート史上最高のショートプログラム」と認める演目は「自分って思える。自分がストンって戻ってきた感じで、自分の中から出せる」という特別な存在だ。

 会見では「バラ1」の魅力をこう語った。「ワインとかチーズみたいなもの。滑れば滑るほど、時間をかければかけるほど熟成されていって、いろんな深みが出るプログラムだなと。それがすごく自分らしい」。今大会優勝でジュニアを含めた主要国際大会を完全制覇する男子初の“スーパースラム”を達成する五輪王者が、9日のフリーで演じるのは「SEIMEI」。2年前より深みを増した、羽生ならではの世界観を作り上げる。

 ◆羽生の前世界最高得点

 ルール改正された18年11月のGPロシア杯で110.53点。「秋によせて」のプログラムで、後半に4回転―3回転の連続トウループを組み込んだ。全3本のジャンプで出来栄え3点以上を引き出す質の高さ。2週前のGPフィンランド大会で自身がマークした世界最高を3.84点上回った。

 ◆「バラード第1番」での羽生のSP世界最高得点更新

 ▽15年11月NHK杯 直前に金博洋(中国)が95・64点の世界最高をマークするも、4回転2本を成功させ106・33点を出し、すぐに上回った。

 ▽15年12月GPファイナル 「演技力」で9人中8人が10点満点をつけた。8人のうち最高と最低が除かれるため、自身初の10点。芸術面を評価する5項目の演技構成点は驚異の49・14点をマークした。冒頭の4回転サルコー、2本目の4回転―3回転の連続トウループは出来栄えで満点の3点を引き出した。110・95点と大幅更新した。

 ▽17年9月オータムクラシック 基礎点が1・1倍になる演技後半にトリプルアクセルと、4回転―3回転の連続トウループを決めた。採点ルール改正前の世界最高だった112・72点を出した。

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