細谷愛子、中学ラストランで連覇締めへ「初心に戻って走りたい」…9日全国中学生クロカン

全国中学生クロカンで連覇を狙う細谷(カメラ・塩沢 武士)
全国中学生クロカンで連覇を狙う細谷(カメラ・塩沢 武士)

 第5回全国中学生クロスカントリー選手権大会が9日、希望が丘文化公園(滋賀)で号砲。昨年女子の部で優勝した細谷愛子(静岡東3年)が、連覇に挑む。昨夏、全国中学体育大会の1500メートルで決勝進出も、右足甲の骨折で棄権するなど、この1年故障に苦しんだ15歳。17、18年度の全国中学駅伝で2年連続MVPに輝いた思い出の会場で、中学ラストランを優勝で飾る。

 昨年の女王が、万全な状態で滋賀に乗り込む。連覇に向け細谷は、県立美術館近くにある芝生の公園で練習を消化。クロスカントリー対策で、アップダウンのあるコースを選んで走っている。「今回は挑戦者。結果が悪くても失うものはない。初心に戻って走りたい」。故障明けの復帰戦が、中学生最後のレース。悔いのない走りを見せる。

 挫折を味わった1年だった。全国中学駅伝で2年連続MVPに輝くなど、国内中学生トップの力を持つランナーが、今季はケガに泣かされた。昨年8月、全国中学体育大会決勝を右足甲骨折で棄権。3連覇がかかった11月の県中学駅伝には何とか間に合わせたが、1区を走って区間2位、チームも2位にとどまり全国切符を逃した。

 年が明けても苦難は続いた。昨年12月に反対の左足を痛め、前回8区を走った1月の都道府県対抗女子駅伝でも、今年はメンバー漏れ。故障から復調途上とスタッフに判断され、補助員に回った。「いける感覚はあったけど、将来を考えて今回はサポートに回ってもらう、と言われた。最初は受け入れられなかった」と、正直な胸の内を明かす。宿舎で先輩や先生の話を聞いて、気持ちが変わった。「走れるのが当たり前じゃない。サポート役や支えてくれる人がいるから走れることが分かった」。人間として成長する機会となった。

 会場となる滋賀・希望が丘文化公園は全国中学駅伝でも使われており、昨年度の大会で優勝を果たした思い出の地だ。「芝が深く足の負担は大きいけど、結果が出ているので、大好き」と、楽しみにしている。

 個人戦だけでなく、静岡東としてチーム戦にもエントリーしている。上位3人の順位を加算した数値が少ないチームが上位となるもので、一昨年は優勝、昨年は4位だった。「おそらく、静岡東中のユニホームを着て走る最後の大会。笑顔で終わりたい」。細谷が中学ラストランで、故障に泣いた今季のうっぷんを晴らす。(塩沢 武士)

 〇…細谷にとっては、ライバルとの対決も楽しみの一つだ。棄権した昨夏の全国中学体育大会1500メートルで優勝したのが、杉森心音(北浜3年)。「たぶん、中学で心音ちゃんと走るのは最後。積極的に追いかけていきたい」。仲良しコンビで優勝争いを繰り広げる。

 ◆細谷 愛子(ほそや・あいこ)2004年7月22日、静岡市生まれ、15歳。小3時に千代田ACで競技を始めた。静岡東中に進学し、1、2年時は全国中学駅伝に出場。いずれも最終5区を任され、3位、2位に導き、2年連続でMVPに選ばれた。家族は両親と姉、妹。161センチ、45キロ。

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