羽生結弦、理想の「ジャンプと音楽の融合」へ伝説の平昌五輪金プログラム決断

練習後の会見で笑顔を見せながら抱負を語る羽生結弦(カメラ・矢口 亨)
練習後の会見で笑顔を見せながら抱負を語る羽生結弦(カメラ・矢口 亨)
本番リンクの公式練習で演技する
本番リンクの公式練習で演技する

 【ソウル(韓国)5日=ペン・高木恵、カメラ・矢口亨】フィギュアスケートの四大陸選手権は6日にソウルで開幕する。五輪連覇の羽生結弦(25)=ANA=が5日、本番リンクでの公式練習に参加。今大会から使用する伝説の2018年平昌五輪金プログラムを、競技会会場で2年ぶりに披露した。ショートプログラム(SP)のショパン「バラード第1番」の曲かけをノーミスで演じ上げ、フリーの新生「SEIMEI」に歓声が湧いた。男子SPは7日、フリーは9日に行われる。

 ピアノの旋律のようなステップ。曲に溶け込んだジャンプ。羽生結弦のフィギュアスケートが2分50秒に詰まっていた。伝説のプログラム、ショパンの「バラード第1番」を競技会会場で2年ぶりに舞い、湧き上がる思いをかみしめた。

 「今日はすごく緊張した。平昌五輪以来初めて、みなさんの前で通したので、すごい緊張したと共に、改めてこのプログラムを滑る覚悟をさせられたという感じがした」

 冒頭の4回転サルコーを着氷。平昌五輪時から順番を入れ替え、2本目にもってきた4回転―3回転の連続トウループ、最後の3回転半(トリプルアクセル)も決め、初滑りからノーミスで演じ上げた。

 改めて、プログラム変更の理由を語った。GPファイナルではフリー「Origin」に、4種類5本の4回転を組み込んだ。「高難易度のものを入れれば入れるほど、まだ僕はスケートの部分がおろそかになってしまう。曲を1回頭から外して、ジャンプにセットしにいかないといけないっていうのが嫌だった。それがやっぱり、耐えきれなかった」。理想とする「ジャンプと音楽の融合」から乖離(かいり)していった。

 葛藤を抱えながら戦い続けた今季だったが、昨年末の全日本選手権翌日のアイスショーで、「SEIMEI」を演じたことが転機となった。久々に味わう心地よさがあった。「ものすごく自分でいられるなって思った。もう少しだけ、この子たちの力を借りてもいいかなって思った」。年明けに、演目を変えることを決断した。

 練習後半には、「SEIMEI」を冒頭の4回転ルッツから前半の4つのジャンプまでを曲なしで通した。ルール改正により30秒短い4分になった演技時間は、助走を削った。トリプルアクセルの着氷から次の3回転フリップまでに要する時間は、わずか4秒弱。ほぼ助走なしの3歩の離れ業。新生「SEIMEI」に歓声が湧いた。「自分のフィギュアスケートはこういうものだよ、っていうのを見せたい」。伝説の第二章を紡いでいく。

 ◆羽生の今季のジャンプ構成 SPは「秋によせて」「バラード第一番」ともに4回転サルコー、4回転―3回転の連続トウループ、トリプルアクセル。フリーは「Origin」がループ、サルコー、トウループの3種類4本で、昨年12月のGPファイナルのみルッツ、ループ、サルコー、トウループの4種類5本に挑んだ。「SEIMEI」は今大会はルッツ、サルコー、トウループの3種類4本を予定している。

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