青学大の吉田祐也が日本学生歴代2位 原監督「幸せホルモン全開」

日本学生歴代2位の好記録で日本人トップの3位になった青学大・吉田祐也(右)は瀬古利彦さんに改めて競技続行を薦められた
日本学生歴代2位の好記録で日本人トップの3位になった青学大・吉田祐也(右)は瀬古利彦さんに改めて競技続行を薦められた

◇別府大分毎日マラソン (2日、大分市高崎山うみたまご前スタート~大分市営陸上競技場ゴール=42・195キロ)

 青学大の吉田祐也(4年)が2時間8分30秒(記録はいずれも速報値)で日本人トップの3位となった。2003年びわ湖で中大の藤原正和(現監督)がつくった2時間8分12秒の初マラソン日本記録&日本学生マラソン記録には及ばなかったが、日本学生歴代2位の好記録となった。

 最初で最後となった箱根駅伝の4区(1月2日)で区間新記録をマークした吉田祐也が、ちょうど、1か月後、さらなるサプライズを起こした。初マラソンを2時間8分30秒で走破。力強いガッツポーズでゴールラインを駆け抜けた。テレビ解説で現地入りしている青学大の原晋監督(52)は「幸せホルモン全開です」と満面の笑みで話した。

 1年時はメンバー外。2、3年時にはチーム11番手で、あと一歩で箱根駅伝出場を逃した吉田祐は万感の思いを込めて4区に出走した。東洋大の相沢晃(4年)が前回大会でマークした1時間54秒の区間記録を24秒更新する1時間30秒で走破。最初で最後の箱根路でチームを首位に導き、2年ぶり5度目の総合優勝の立役者となった。

 激走の後、3日間だけ休養し、練習を再開。30キロ走を3回こなした。1月29日には約1万メートルのペース変化走を軽快に走破した吉田祐は「箱根駅伝の前より調子がいい。ただ、マラソンは甘くはないので、浮つかないようにしています。30キロまでアクセルもブレーキも踏まないような走りをしたい」と冷静に話していた。

 レース前日の1日は大分市内の公園で最終調整した。サポート予定のマネジャーが卒業試験で前日は同行できなかったため、吉田祐は単独で行動。「練習を予定していた陸上競技場が使えないと聞いたので、朝練習で、別の公園を見つけました」。1周540メートルのコースを2周(1080メートル)スピードを上げる刺激練習のタイムも自ら計測。「3分ちょうど、1000メートル換算で2分47秒くらいですね」と予定通り、前日練習を終えた。監督、コーチ、マネジャーら周囲が段取りしないと練習も移動も戸惑う学生ランナーがいる中で、吉田祐はすべて自分で考えて行動。前日、マラソンに必要なセルフマネジメント能力をひそかに証明していた。

 初マラソンに向けて、複数のレースを録画で観戦し、勉強したという。「一番、参考になったのは2017年福岡国際で3位になった時の大迫傑さんの走りです。先頭集団の後方左で無駄な動きをしていませんでした。後方は風よけになるし、左側は給水が取りやすい」とクレーバーに話した。この日は中盤まで、その通りにレースを進め、残り3キロにはトップに立つスパートをさく裂させた。

 「マラソンはそんなに甘くないでしょう」と、あくまで冷静に話していたが、大きな仕事をやってのけた。

 当初、大学卒業を区切りに競技の第一線から離れる意向だったが、箱根駅伝での快走後に、日本陸連長距離・マラソン強化戦略プロジェクトの瀬古利彦リーダー(63)=DeNAエグゼクティブアドバイザー=や住友電工の渡辺康幸監督(46)らに競技続行を薦められたため、進路を再考。大手食品メーカーのブルボンから内定を得ていることもあり、慎重に今後の人生について熟考している。

 初マラソンは、22歳の若者にとって、人生の岐路になる。「箱根駅伝が終わった後、瀬古さんや渡辺さんに『力があるし、競技を続けた方がいい』と言ってもらい、競技続行も考えるようになりました。別府大分で自分の可能性を見極めたいと思っています」と真剣な表情で語っていた。

 練習量が多い青学大の中でも最も練習量が多い吉田祐が初の42・195キロも先も走り続けるのか。今後、さらに注目される。

(晴れ、気温13度、湿度45%、北の風1・6メートル=スタート時)

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