厚底シューズ、五輪OKも特注品はどうなる?市販品との線引き困難

ナイキの厚底シューズ
ナイキの厚底シューズ

 世界陸連は厚底シューズの規制をめぐる新ルールを1月31日に発表。これを受け、日本陸連の河野匡・長距離マラソンディレクター(59)は1日、早期決定を歓迎した。「各国が東京五輪代表を選考している中で、レギュレーションを変えることはないと思っていたが、ホッとした」と胸をなで下ろした。

 新ルールの柱は「助力の制限」「公平性の遵守」の2つ。「助力」は、靴底の厚さを40ミリ以内で、反発力を生む埋め込みのプレートは1枚までと規定された。男子マラソンの日本記録更新など、使用者の好結果が相次いだナイキ社の現行の厚底は規定をクリア。一方、昨年10月に非公認ながらマラソンで1時間59分40秒を記録した際にE・キプチョゲ(ケニア)が履いた新モデルの“超厚底”は3枚のプレート内蔵とされ、東京五輪、3月の東京マラソンでも使用禁止となる。

 「公平性」では、現行の厚底が禁止されなかったことで、走った時期による有利不利は避けられる。4月30日以降、4か月以上市販されたシューズのみ認められることになり、一部選手しか履けなかった試作品「プロトタイプ」はレースで使用禁止になる。

 ただ、ルールに不透明な部分も多い。シドニー五輪金メダルの高橋尚子らを担当した名匠・三村仁司氏によるオーダーメイドシューズなどはどこまで許容されるのか未確定。外反母趾(ぼし)など特性に合わせた変更は「医療上の理由」として例外となるが、市販品が前提となる。

 靴底などパーツの組み合わせからできるオリジナルモデル、カスタムモデルもどう扱うのか。ドーハ世界陸上代表の川内優輝(32)=あいおいニッセイ同和損保=は「『ミムラボ』(三村氏の工房)のような靴が一番被害を被るのでは」と指摘。店舗やインターネットで購入できない靴は特注品として禁じられたが、その線引きは難しく、議論は続きそうだ。

 ◆世界陸連の新ルールポイント

 ▽靴底の厚さは4センチ以下

 ▽靴底に埋め込むプレートは1枚まで

 ▽スパイク付きの靴底は厚さ3センチ以下

 ▽違反が疑われる場合、審判は選手に検査のため靴を提出するよう要求できる

 ▽4月30日以降の大会は、4か月以上前から市販されているものでなくてはならない(東京五輪のマラソンは女子が8月8日、男子が同9日)

 ※短距離用スパイクなどにも適用

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