別府大分毎日マラソンは2日、大分市高崎山うみたまご前スタート、大分・別府市亀川漁港前折り返し、大分市営陸上競技場ゴールの42・195キロで開催される。出場各選手は1日、現地で前日調整を行った。青学大時代の18年箱根駅伝で金栗四三杯(MVP)を獲得した林奎介(23)、東大出身の近藤秀一(24)、花田勝彦監督(48)らGMO勢は、感染拡大を続けている新型コロナウイルスによる肺炎の防止対策として、米国に本拠地を置く3M社の高品質マスクを着用している。中央部に排気弁がついたマスクは1枚約1000円と高額。「マスクの横や上下から一切、空気が入らない。呼吸は苦しいですが、ウイルス対策は万全です」と林は説明した。
GMOインターネットグループは1月26日に、新型コロナウィルスの感染拡大に備え、従業員の安全確保を目的に、中国からの観光客が多く集まるエリアの拠点(東京、大阪、福岡)において、同27日から2週間をめどに在宅勤務とすることを発表。陸上チームを含め、屋外で活動する社員、従業員に対しては高品質マスクを配布している。会社から厚いサポートを受ける林は「優勝、もしくは日本人トップを狙います。2時間10分を切りたい」と意欲的に話した。
その林が警戒する選手のひとりが青学大の1学年後輩の吉田祐也(4年)。今年の箱根駅伝4区で区間新記録をマークした吉田祐について「元々、安定性があったが、爆発力もついた。2時間10分前後では走ると思う」と高く評価する。
林と吉田祐はともに、2003年びわ湖で中大の藤原正和(現監督)がつくった初マラソン日本記録(2時間8分12秒)の更新も期待される。「吉田祐也は怖い存在ですが、負けたくない」。高品質マスクを着用した林は、くぐもった声ながら、はっきりと言い切った。