厚底シューズは五輪OK 「超厚底」は禁止…世界陸連が発表

ナイキの超厚底シューズを履いたキプチョゲ(ロイター)
ナイキの超厚底シューズを履いたキプチョゲ(ロイター)

 ワールドアスレチックス(世界陸連)は31日、男女マラソンの世界新など相次ぐ好記録を受けて規制の可能性が取り沙汰されていた米スポーツ用品大手ナイキの厚底シューズ「ヴェイパーフライ」シリーズについて、これまで市販されてきたタイプの使用を認める新ルールを発表した。一方で、4月30日以降、新規定では、靴底の厚さは4センチ以内、複数のプレートを靴底に内蔵してはいけなくなり、特注の「超厚底」は禁止される。新製品は大会の4か月前までに市販されることも使用条件となる。

 厚底は、男子マラソンの日本記録を持つナイキ所属の大迫傑や世界記録保持者エリウド・キプチョゲ(ケニア)ら多くのトップ選手が履いており、男女とも残り1枠の東京五輪代表が懸かる3月の東京マラソンや五輪本番に向けて国際統括団体の判断が注目されていた。

 同シリーズは厚い靴底に炭素繊維のプレートを挟み込み、高いクッション性と反発力を売りにしている。ナイキは2017年の一般発売時に同社の従来品と比べて走りの効率が4%向上するとアピール。トップ選手は薄底の靴を使うのが主流だった長距離界の常識を覆し、市民ランナーにも急速に浸透した。

 昨年10月に非公認ながらマラソンで1時間59分40秒を記録した際にキプチョゲが履いた4代目の新モデルの超厚底シューズ(通称・アルファフライ)は3枚のプレートが内蔵されているとされ、東京五輪では禁止対象となる。ナイキは3月の東京マラソンで新モデルを日本デビューさせる計画を持っていたが、不透明となった。

 ◆「厚底」を巡る主な流れ

 ▽17年 第1モデルがデビュー。「厚さは速さだ」をキャッチコピーに開発。設楽悠太が18年2月の東京マラソンで2時間6分11秒の日本新記録(当時)を樹立。

 ▽18年 第2モデル誕生。同年10月のシカゴ・マラソンで大迫傑が2時間5分50秒の日本新。

 ▽19年 第3モデルとして現行の「ズームXヴェイパーフライネクスト%」が発売。20年の箱根駅伝では出場の210人のうち177人(84.3%)が使用。7区間で計13人が区間新記録をマークし、そのうち12人が着用。

 ▽同10月 非公認ながらマラソンで、エリウド・キプチョゲが、3枚のプレートが内蔵された4代目の新モデル、超厚底シューズ(通称・アルファフライ)を履き1時間59分40秒をマーク。

 ▽20年1月15日 「ズームX―」を世界陸連が新規則で使用禁止すると複数の英メディアが報じる。

 ▽同1月16日 大迫が「どっちでも良いからさっさと決めてくれーい!」とツイートするなど、選手、関係者からさまざまな反応が上がる。

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