美浦・小島厩舎が栗東トレセンでの調整を選ぶ理由

ギベルティに乗って調教する土明充生助手(左下は小島茂之調教師)
ギベルティに乗って調教する土明充生助手(左下は小島茂之調教師)

 「小倉までの輸送を考慮しても、栗東で調整したい」―。

 1月29日の夕方、こう教えてくれたのは、関東の美浦トレーニングセンター(トレセン)に所属する小島茂之厩舎の土明(つちあき)充生助手。関西の拠点である栗東トレセン滞在は何度も経験しており、「もう栗東の同期も珍しがってくれません」と笑う。

 私は、昨年11月から栗東で取材しており、エリザベス女王杯のウラヌスチャーム、愛知杯のパッシングスルーなど美浦の馬が滞在しているのを見てきたが、ゆっくり話を聞くことができたのは今回が初めて。

 「栗東から小倉への輸送に関しては、美浦から新潟に使いに行くのと同じ感覚。小倉滞在だと輸送がないのはプラスですが、調教コースが芝とダートしかなく、ダートは雨が降ると路盤が出て固くなって、足元に負担がかかりますからね。栗東ならウッドチップ(坂路、CWコース)に加え、プール調教もできますし、何より逍遥(しょうよう)馬道がいいんです!」と川平慈英ばりに、その魅力を教えてくれた。

 美浦トレセンには「森林馬道」という、馬が森林浴してリラックスできる広い区画があるが、馬場から離れており、良くも悪くも独立した施設という感じ(JRAのHPをご参照ください。http://www.jra.go.jp/facilities/tc/miho/guide/)。

 「栗東の逍遥馬道は、馬場につながっているのが魅力です。ウォーミングアップして、そのまま馬の気持ちを切らすことなく走路調教に移れますからね。(両側がラチで区切られていて幅が狭いため)多くの馬と間近にすれ違っていい刺激になります。美浦の森林馬道と比べてアップダウン(高低差)も激しいので、体全体を使うことで血行が良くなって、コズミも解消されます。心身ともに鍛えられて、自然と馬が良くなりますよね。栗東は水もおいしいので、たくさん飲んで代謝も良くなります」

 小島厩舎は、昨年2~3月の小倉開催4週間で3勝(アウトライアーズ、アラスカノオーロラ、ルックスマート)。年間16勝のうち3勝だから特筆すべき数字だろう。今年は6頭が栗東に滞在し、4人がかりで調整している。「自分以外に厩務員が3人も来たことはないと思う」という態勢で、昨年に続く固め打ちを狙う。(9日のきさらぎ賞に武豊騎手で出走予定のギベルティも栗東で調整中。詳しくは来週の紙面で)

 私事で恐縮だが、12年3月まで東日本の専門紙「勝馬」に在籍し、美浦で8年間お世話になった。関東馬のチャレンジを、陰ながら応援したい。(中央競馬担当・玉木 宏征)

コラムでHo!とは?
 スポーツ報知のwebサイト限定コラムです。最前線で取材する記者が、紙面では書き切れなかった裏話や、今話題となっている旬な出来事を深く掘り下げてお届けします。皆さんを「ほーっ!」とうならせるようなコラムを目指して日々配信しますので、どうぞお楽しみください。

競馬

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS ショップ報知 マガジン報知 バックナンバー申し込み 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真販売 法人向け紙面・写真使用申請