前田日明氏がむかついたレスラーは? 藤原喜明が名アシスト…金曜8時のプロレスコラム

藤原喜明(左)の乱入にパイプをくわえながら笑う前田日明氏
藤原喜明(左)の乱入にパイプをくわえながら笑う前田日明氏

 元格闘王の前田日明氏(61)が今月24日に61歳の誕生日を迎えたことを記念して、東京・新宿区のサンパークホールで、25日に生誕トークショーを開いた。プロレスグッズを展開するチームフルスイング(利根川亘代表)が主催し、アキラ兄さんは、完売御礼130人を前に熱く語った。

 評論家の流智美氏(61)の司会進行で、大阪で過ごした少年時代の話から、前田氏のヒストリーを振り返った。8歳の時、「ウルトラマン」(TBS系)の最終回(1967年4月9日放送)でウルトラマンが宇宙怪獣ゼットンに負けたことが、格闘技に目覚めた原点だったという有名なエピソードを検証。

 実は、ウルトラマンがゼットンに負けたことよりもショックだったことがあったという。「当時の大阪の少年はウルトラマンを信じてましたからね。東京に行ったら怪獣もいるしウルトラマンがいると思ってた」「そしたら、ある日。古代怪獣ゴモラとウルトラマンが大阪城で戦ったんですよ。びっくりしましたね」

 純粋な前田少年は、翌日に環状線に乗って大阪城まで確認に行ったという。破壊されたはずの大阪城の前で清掃していたおじさんに「おっちゃん、昨日、ウルトラマンとゴモラが大阪城潰したんちゃうのん?」と聞くと「おっちゃんらが昨日徹夜して直したんや。勉強せなあかんで」と返されたという。前田少年は勉強はせず、少林寺拳法、そして空手に打ち込んだ。

 1977年に新日本プロレス入門前後のところで、書けない下ネタへと大きく脱線。そこへ「ワルキューレの騎行」が流れ、サプライズゲストとして藤原喜明(70)=藤原組=が登場した。昨年4月の藤原組長の古希記念トークに前田氏がゲスト出演したことへの返礼だった。

 新日本プロレスの道場では師匠格、UWFではライバルだった組長が登場するなり、前田氏は「飲んでるんですか」と一発かました。藤原は前田氏のオープニングトークの間に、同じビル内の「日本料理 三平」のカウンターで出番待ち。自ら”スポーツドリンク“と呼ぶバーボン(この日はジャックダニエル)の小瓶をすでに空けていた。藤原組の興行で師匠のアントニオ猪木氏(76)をリングに迎えてトークショーのホスト役をやった時から欠かせないアイテムだ。

 「お前は滑舌が悪いからゆっくりしゃべれ」と上から突っ込みまくりの組長に前田氏は苦笑するばかりで、何歳になっても藤原には頭が上がらない様子だった。前田氏に酒気帯びの組長を掛け合わせて、生まれるのは、やはり下ネタのオンパレードだった。そんな流れから、しびれを切らせたファンからの質問コーナーでは、きわどいプロレスの質問が相次いだ。こちらも書ける話を厳選して紹介しよう。

 1986年8月5日に東京・両国国技館で行われた新日本プロレスのIWGPタッグ選手権で、前田、木戸修組が王者チームの藤波辰巳(現辰爾)、木村健吾(現健悟)組からタイトルを奪取した試合で、前田がハイキックで木村をダウンさせた時の心境について、質問が飛んだ。

 前田氏は待ってましたとばかりに「リングに上がってパッと組んだ時に、『木村さん、週刊プロレスで前田をこらしめるとか何とか言ってましたよね』って言ったら『そんなこと考えてないよ』って。それでパンって蹴ったら倒れたんですよ」とコメント。

 藤原は「リングの上での秘密を言うな」とリップサービスする前田氏をたしなめながら「俺だってそういう話があるぞ」と乗っかった。「高田が『来いじじい』って言うから『誰がじじいじゃ』って迫ったら、すごいおっかない顔をしてた」とリングで調子に乗った若き日の高田延彦氏をびびらせたエピソードを披露して笑わせた。

 「今まで試合をして一番むかついた相手は?」の質問に、藤原は「前田日明」と即答し、前田氏も「藤原喜明」とやり返して笑わせたが、裏話が聞きたいファンにとっては、物足りない回答に。藤原は「先に言った方が勝ちだよ」とダメ出しした。司会の流氏が「前田さん、藤原喜明以外で1人だけ」と再度振って、前田氏が口ごもっていると、藤原が「木村健吾」とつぶやき、場内は大爆笑となった。

 前田氏は「木村さんはむかついたというよりも、ひとこと言ったら急に優しくなったんで」と言いながら、前記のエピソード以前は、むかついていたことを言外に認めた。前田氏は、今月5日に東京・代々木で開催されたプロレス・コンベンション「闘強魂」で現在は品川区議会議員に転身している木村健悟氏(66)と再会しており、「前田くん、元気?」と声をかけられたことを明かし、ピリピリしたエピソードは今となっては笑い話だ。

 「目標はとりあえず健康で生きること。周りがみんな死んでいくんでね」という藤原は、推定130キロ超の前田氏に「もうちょっとやせた方がいいな。あと30キロな。子どももまだ小さいし。健康でがんばってほしいな。たぶん俺より先に死ぬとは思うけどな。俺は120まで生きるから、100ぐらいまで生きてくれよな」と激励。

 前田氏は、東京五輪後にも総合格闘技のTHE OUTSIDER(ジ・アウトサイダー)を本格的に再開させることを宣言し「いい選手を見つけてくるだけじゃなくて、1人大きくて世界的に通用するような選手を育てたいなと思います」と次の夢を語った。61歳になっても、ごんたくれ(大阪弁でやんちゃの意)の危険さとオモロさが消えない元格闘王。藤原から「言ってることや書いてることが毎回違う」と突っ込まれていたが、いつまでも”プロレス・レジェンド・テラー“でいてほしい。(酒井 隆之)

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