【日本ハム】斎藤佑樹、直訴していたサイド転向…10年目の決意「チームの勝利に貢献したい」

今季の抱負に「みんなで喜ぶために頑張ります」と記した斎藤
今季の抱負に「みんなで喜ぶために頑張ります」と記した斎藤

 日本ハム・斎藤佑樹投手(31)がプロ10年目のキャンプインを前にスポーツ報知の単独インタビューに応えた。思うような結果が出ない中、数年前には吉村浩GMにサイドスローへの転向を直訴したことを告白。栗山監督が導入した「ショートスターター」の役割に活路を見いだす、今の心境を直撃した。(聞き手・加藤 弘士)

 「2、3年前に一度、吉村GMに相談したことがあって。『僕、サイドスローってどう思いますか?』と。結構真剣に相談しに行ったんですが、『斎藤佑樹のサイドスローは、ないよ』と言われて『そうですか』と。とにかく結果を出したいという思いしかなかったんで」

 国民的な知名度を誇る甲子園の優勝投手。早大でも東京六大学のエースに君臨した。4球団競合の末、ドラフト1位で日本ハムに入団し、今季で10年目になる。1年目に6勝。2年目は開幕投手を務め、西武を相手に1失点の完投勝利を挙げたが、その秋には右肩を負傷した。苦境の中、アマ時代の栄冠は重圧となって自身に襲いかかってきた。

 “斎藤佑樹を生きること”のしんどさは、経験した者でないと分からない。

 「甲子園が終わってから、『自分ってどういう存在なんだろう』とずっと自問自答していて。『斎藤佑樹として、どんな生き方をしなくちゃいけないんだろう』と探っていた時期もありました。プロ入り後もどこか、自分を作っているところがあったと思います。でも3、4年目に、いい意味で一度、マスコミの人が引いた時期があって。『チャンスだ。自分を出せる』と。今では10年目にしてようやく、マスコミとか周りの目を気にしなくなりました。自分ってどんな存在か、何となく分かってきた感じです」

 キャンプインを前に、斎藤は心身ともに快活だ。限りなく自然体にある。

 日本ハムは昨季、投手起用の新戦術「ショートスターター」を導入した。先発投手が打者一巡をめどに第2先発へ継投し、ゲームメイクするというもの。この役割に生き残りをかける。

 「難しさは感じていません。7回を2失点に抑えるより、(打順)一回りを1失点までに抑える方が、今の僕にとっては可能なことなので」

 貢献度が勝利数といった数字では表れないが、全く気にならないという。

 「すごく活躍している投手だったら、確かに勝ち星は大事かもしれません。でも僕みたいな立場の選手なら、一回り、なんなら1イニング抑えるだけで、チームの役に立てる。貢献できるのは、野球人としてもすごくうれしいことです」

 プロ野球の世界に定着したハイテク機器・トラックマン(高性能弾道測定器)。この数値にも復活へのヒントを見いだしている。

 「僕のストレートの回転数の数値が平均よりも下だったんです。『平均から外れている』って、いいことなんですよ。平均通りだと、打者はイメージ通りに打てる。平均より下だったら、打球がゴロになりやすいんです。今までは無理して『きれいな真っすぐを』と思っていましたが、きれいな真っすぐは平均に近づいちゃう。『今のままでいい。むしろ回転数を落としてもいいんだ』と。いろんなことが分かってきた」

 昨年大みそかに結婚を発表。結婚して良かったことは?

 「人と一緒に喜び合うって大事なことなのかなって、何となく感じています。一人じゃなく、二人で、何かを共有して喜ぶって」

 今季への意気込みに「みんなで喜ぶために頑張ります」とペンを走らせた。

 「個人の数字は全然どうでもよくて。チームの勝利に貢献したい。優勝した時、その輪の中にいたいですね」

 ◆斎藤 佑樹(さいとう・ゆうき)1988年6月6日、群馬・太田市生まれ。31歳。早実3年時に春夏連続で甲子園出場。夏は決勝で駒大苫小牧との延長15回引き分け再試合を制して優勝。早大では東京六大学リーグ通算31勝15敗で、リーグ史上6人目の30勝&300奪三振。10年ドラフト1位で日本ハム入団。プロ通算88試合に登板し15勝26敗、防御率4.34。176センチ、74キロ。年俸1600万円。

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