前田穂南、青梅マラソンから金ロード…アテネの野口みずきさんと同じ

昨年9月のMGCで優勝。東京五輪出場が内定した前田穂南
昨年9月のMGCで優勝。東京五輪出場が内定した前田穂南

 青梅マラソンの大会主催者は29日、第54回大会(2月16日)の招待選手を発表した。女子30キロには、昨年9月の東京五輪マラソン代表選考会MGCを制して代表に内定した前田穂南(23)=天満屋=が初参戦。04年大会で野口みずきさんがマークし、同年夏のアテネ五輪金メダルにつなげた大会記録(1時間39分9秒)の更新を狙い、同じように夏の五輪へ弾みをつける。男子30キロは昨秋のドーハ世界陸上代表・川内優輝(32)=あいおいニッセイ同和損保=らが名を連ねた。

 野口さんのように、青梅から五輪へと駆ける。初の30キロに挑む前田は「野口みずきさんの大会記録に近づき、超えたい。それが東京五輪での金メダルにもつながる」と熱い思いを語った。アップダウンの激しいタフなコース克服と、伝説の大記録1時間39分9秒への挑戦が、マラソンでの成長につながると信じている。

 「1時間39分を切れたら、より自信がつく」と野口さんが05年ベルリンマラソンの通過タイムで記録した日本記録(男女混合大会)の1時間38分49秒さえも見据える。04年大会で当時の30キロ日本最高をマークし、同年8月のアテネ五輪金へと飛躍した野口さんを超えなければ、世界の頂には立てないという覚悟の表れだ。

  • 青梅マラソンのコース図

    青梅マラソンのコース図

 昨年末から年始にかけては米国アルバカーキで高地合宿。12日の都道府県女子駅伝(京都)のため一時帰国したが、再び渡米してトレーニングを積んでいる。得意の距離走に加え高い質のスピード練習で筋持久力も強化。「設定タイムは変えずに、本数やセット数を増やして負荷をかけています」。スピード感への余裕をつくり、3月以降のスタミナづくりへとつなげていくつもりだ。

 マラソンの札幌移転も「問題ないです。ハーフマラソンやトラックレースも走ってスピードを染みこませて臨みたい」と前向きだ。18年北海道マラソンを制してMGC出場権獲得第1号となったこともあり、当地との相性は抜群。持ち前のスタミナに速さが加わり、開花した23歳の伸びしろは計り知れない。

 「武冨(豊)監督と話して(マラソンを)2時間20分で走るための足づくりをして挑む」と00年シドニーから12年ロンドンまで4大会連続五輪代表を指導した所属先の名将の下で、パワーアップして臨む。MGCを制したシンデレラガールの第2章は、2月の青梅路から始まる。(太田 涼)

 ◆前田 穂南(まえだ・ほなみ)1996年7月17日、兵庫・尼崎市生まれ。23歳。小学校時代はバスケットボールをしていたが、中学にバスケ部がなかったため陸上部に所属。大阪薫英女学院高3年時には全国高校駅伝でチームが初優勝を果たすも、自身は補欠。2015年に天満屋入社。18年1月の大阪国際女子マラソン(2位)で自己ベストの2時間23分48秒をマーク。家族は両親と弟。166センチ、46キロ。

 ◆野口みずきの青梅マラソン 04年大会で女子30キロに出場した野口は、日本最高記録(当時)となる1時間39分9秒で優勝。00年シドニー五輪女子マラソン金メダルの高橋尚子が01年大会で樹立した従来の記録を2分48秒も更新。高橋が持つ世界記録(当時)まであと7秒に迫る快走だった。04年8月には初の五輪となるアテネ五輪に出場し、キャサリン・ヌデレバ(当時32)=ケニア=ら世界の強豪を抑えて2時間26分20秒で金メダルを獲得した。

 ◆川内が4年ぶり出場 学生も粒揃い

 〇…男子30キロには川内が4年ぶり3度目の出場。公務員ランナーとして3度の世界陸上に出場し、18年4月にはボストン・マラソンで優勝。学習院大時代の07年(10位)と16年(3位)にも青梅路を駆け、プロランナーとしては初参戦となる。学生では今年の箱根駅伝5区で区間賞を獲得した宮下隼人(東洋大2年)やハーフマラソンで1時間1分46秒の自己記録を持つ赤崎暁(拓大4年)、駒大の新主将に就任した神戸駿介(3年)ら実力派ランナーがそろった。

  • 第54回青梅マラソン招待選手

    第54回青梅マラソン招待選手

 ◆第54回大会メモ

 ▼エントリー 1万9000人(30キロの部1万5000人、10キロの部4000人)。

 ▼開会式 15日午後1時から住友金属鉱山アリーナ青梅(青梅市総合体育館)。

 ▼AOSYNスペシャルトークショー 15日午後2時10分から住友金属鉱山アリーナ青梅で。ゲストは高橋尚子さん、澤穂希さん。

 ▼ナンバーカード交付 15日は30キロ、10キロの部ともに住友金属鉱山アリーナ青梅で午後1時~4時。16日は10キロの部が青梅市役所駐車場で午前7時30分~8時30分。30キロの部が河辺小学校で午前8時~10時30分。

 ▼号砲 16日午前9時30分に10キロの部、同11時30分に30キロの部が東青梅4丁目をスタート。

 ▼賞金 30キロの部で男女優勝者に賞金50万円を授与。またコースレコード賞として、日本人選手を対象に男女のコースレコード更新者に各200万円。

昨年9月のMGCで優勝。東京五輪出場が内定した前田穂南
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