ギター手にLAライブ挑戦のEXILE AKIRA、語った“EXILE愛”と盟友への思い

スポーツ報知
インタビューに答えるEXILE AKIRA(カメラ・小泉 洋樹)

 昨年まで「L」でEXILE TRIBEのメンバー含めLDHの所属アーティストを紹介してきましたが、今月から月に1度「E(XILE TRIBE)」としてリニューアルします。1回目は先月にソロ活動の第5弾「THE FOOL MOVIE2~THE FOOLS」を発売したEXILE AKIRA(38)。EXILE SHOKICHI(34)とコラボした新曲「THE FOOL」ではギターに挑戦。「自分に課題を与えて活動の幅を広げたかった」と目を輝かせたが、米ロサンゼルスでライブには「完全アウェイでしびれた」とも。EXILEに加入して15年、パフォーマーチームのリーダーとしてグループを引っ張っているが「常にEXILEを中心に考えている」と“EXILE愛”を口にした。また、盟友のATSUSHI(39)や小林直己(35)、師匠のHIRO(50)への思いも熱っぽく語った。(国分 敦)

 AKIRAのソロプロジェクトは2年前、自叙伝「THE FOOL 愚者の魂」の刊行からスタートした。以来、写真展や映像制作など新たなジャンルに挑戦している。

 「静岡から出てきた普通の一人の青年だった俺でも、仲間ができてEXILEで活動させてもらっています。等身大というか赤裸々に自らを語ることで『アキラも俺らと一緒じゃん』と、若い子に勇気とか現実的メッセージをお届けできたらいいのかな、という思いで自叙伝を出版しました。それを機にアートギャラリーを開いたり、自分に課題を与えてパフォーマンス能力を広げることで、お客さんも楽しんでもらえたらいいという思いがあります。『THE FOOL』ではギターに挑戦しています」

 ―ギターはやっていた。

 「僕やSHOKICHIの中高校の時はもろバンドブームで、まぁバイクに跨がるかギターを持つみたいな時代でした。がっつりバンドをやっていたというより友達といじっていたぐらいで『あ~かっこいいな』という思いを抱いていました。LAを拠点にした時期に部屋にギターが一本おいてあって、セカンドの曲のリフを弾いているうちに『何か面白いこと出来るんじゃないか』と。それでSHOKICHIに自分の熱い思いも語ったら『やばいです。それってセカンドやEXILEにもつながります』と。そこから彼にプロジェクトの世界観を伝えて詞を手掛けてもらい、曲も『パンクロックにしたい』とオーダーしました。自分はEXILEやセカンドではピシッとしているイメージはあるかもしれません。『じゃあEXILEじゃなくて自分の内面を表現したらどうなる』と思ったら、自分の土臭さだったり、それこそ“愚者の魂”を映像と音楽で表現したらどうなるのかを考えたらパンクでした」

 ライブ映像はMV(ミュージックビデオ)を超えた圧巻の仕上がりになっている。

 「MVを撮るよりもリアルなイベントとして組んで、見に来たオーディエンスをエキストラという形で使いました。でもそれってガチ勝負なので、自分たちがロックさせないと盛り上がらない。撮影はまさに真剣勝負でした。EXILEだとお客さんはみんなファンの方ばかり。ホームですから盛り上がる画も見えて、カット割りも絵コンテを描くようにイメージも湧きますが、今回は完全アウェー。お客のテンションも違うし『もし盛り上がらなかったら』という不安もありました。でも自分たちの情熱が伝わったというか、参加してくれたパンクバンドの協力やらファッション、アートディレクターの友人たちが盛り上げてくれたので納得いったモノになりました」

 ―EXILEのステージとは対極だった。

 「こういうアナログなことをさせてくれるのもEXILEという大きな母体があってだと感謝しています。ありがたい環境が身近にあるからこそ、一人でやった時にいい意味でのアナログさが輝くんだと思います。EXILEの時にはものすごいCGを使って壮大なスケールでやらせてもらっているからこそ、自分の時にはあえて手作り低予算でアナログな感じを意識しました。母体があるからこそ、そこと対比で生まれるアイデアであったりするんですね」

 2017年からラルフ・ローレンのアンバサダーを務め、昨年にはアジア人として初めてグローバル・アンバサダーに就任した。起用の裏にはこれまで培った彼の気遣いが生きたようだ。

 「自費出版した写真集をたまたま見たラルフの日本人スタッフがNY本社に『知り合いが写真集出したので見て下さい』と持ち込んだらしいんです。偶然、ラルフさんが見て『これ誰だ』って。そこからショーに招待されるようになって、ラルフさんにお会いする時『あなたの世界感を尊敬しています』と手紙をお渡したら『写真集見たよ。かっこいいね。アジアのジョニー・デップだ』と言っていただきました。手紙のやり取りを続けていた流れで『アジアのアンバサダーをやってほしい』と。そこから昨年、秋冬の撮影をした時に欧州や米国、アジアのモデル全写真を並べてトップを決める時に『AKIRAのを使いたい』って。メインの写真はアジア人としては創立50年で初めてで、グローバル・アンバサダーとしてCMもやらせてもらいましたが、選ばれたのは違う理由もあると思います」

 ―違う理由とは。

 「僕は英語をそんなにしゃべれないですけど、やっぱりLDHで培った現場のあり方というか、姿勢は崩さずにいっただけなんですよ。たとえば10時間ぐらいの撮影で、いろんな要望を飲み込みながらスタッフとコミュニケーションを取りながら前向きにやっていると『長い時間にもかかわらず上向いて、下向いてとか細かい要望にも文句も言わないのはプロフェッショナルだ。アメリカにはそんなモデルいない。2、3時間したら、だらけて死にそうな目をしている』といっていただきました。僕は自分よりもLDHでやってきたこと、精神がラルフさんに刺さったと思っています」

 俳優、モデル、パフォーマーとして活躍しているが、気持ちのすべてがEXILEへ向けられているようだ。

 「俳優でも一時、AKIRAの表記でやっていましたが、EXILE AKIRAに戻しました。EXILEは自分にとって名字なんです。そのEXILEが4年前に休止しました。そこで初めてオリジナルメンバーがいない、15人のEXILEを動かしていくという壁にぶち合った時、みんな一つの成長が必要だったんですね。その中で『EXILEという船を動かしていく立場、世代で何をすべきか』を考えた結果、答えはセカンドでした。僕ら6人は同じ世代で次のEXILEを引っ張っていかなきゃいけない。僕はEXILEでは先輩ですけど、彼らを同志だと思っていて『セカンドに入らせてくれ』とお願いしました。EXILEのためと同時に自分も力を付けていくためで、みんなも受け入れてくれました」

 EXILEが活動休止中はセカンドとして留守を預かっていたが、休養を余儀なくされたATSUSHIには特別な思いもあった。

 「セカンドを走らせている時にはFOR EXILEの精神で、目の前にファンにEXILEの名刺を一人一人に配っている感覚で一つ一つのステージを大切にやってきました。僕たちの思い描いていた通り3年後にEXILEの18年の始動につながりましたが、復活するまでATSUSHI君が誰よりも不安だったと思いますよ。オリジナルメンバーで残っているのは彼だけで『AKIRAたちも勇退するのかな。そしたら俺はずっと張っていかなきゃいかないのか、若い子と踊らなくちゃいけないのかな』とか現実的な悩みもあったでしょう。僕は彼の直系でもあるから分かるんですけど、15年間ずっとヒット曲をノンストップで作ってきた。ATSUSHI君が労力と精神をすり減らした事を考えると、あの時点で休もう、いったん休みたい気持ちは分かります」

 ―EXILEにとってATSUSHIは必要不可欠だと。

 「はい。HIROさんのエンタティナー視点に、ミュージシャンとしてのATSUSHI君の世界観が融合してのEXILEだと思います。今のEXILEの唯一の顔はATSUSHI君で、彼がいないと成立しない。パフォーマーって変な意味ではないですが、どんどん入れ替わっていくワケじゃないですか。リーダーとしてATSUSHI君がグループを仕切っていくためには、嫌われ役にも徹さなくちゃいけない場面も出てきますよね。彼にはミュージシャンに専念して欲しいし、HIROさんがメンバーやスタッフを取り持っていた姿を見ていた自分たちセカンドが、それをやっていかないとEXILEのさらなる進化はないと思いました」

 今ではグループをまとめる立場になっているが、HIROのある言葉が頭に残っているという。

 「当時のHIROさんの口癖は『勉強になったわ』でした。自分のせいでなくても人のせいにしない。結果的にすべて自分のところに落とし込んでの『勉強になったわ』です。全部を受け入れるんですね。自分、それをありがたく近くで感じさせていただいた分、より使命感を感じます。HIROさんに愛情持って育てていただきましたが『AKIRA違うよ』って思ったこと何度もあったと思いますよ。そんなことは口にも出さない懐の深さ、人柄は大事に見習っていきたいと思います。それを(小林)直己やNAOTOも見てくれてますし、2人は頼りにしています」

 小林直己がハリウッド進出を果たしたが、俳優として刺激もあるという。

 「自分がLAにいる時に直己も考える所があってLAに来ていていて『2人いるから一緒に門たたきをしよう』って。現地で活躍している監督だったりクリエーター、いろんな人と会って手探りでLA事情や日本人での活動のあり方とか聞いていました。『マグロを素手でつかみに行く』という感覚でした。ライバルとか以前に、苦労を知っている唯一の仲間が大作に出てくれたうれしさが大きいです。HIROさんにも通じますが『誰も何をしてくれない』とかではなく、そこに近づくために自分をプロデュースして自分を売り込みに行く。それも単身で。それって僕らのやり方じゃないですか。直己はそれをやり続けて夢を叶えたのでリスペクトしかありません。自分も彼から刺激をもらって演者として高見を目指したいと思います」

 今年はパーフェクトイヤー、セカンドとしてもライブの計画はあるようだ。

 「やりたいなと思っています。EXILEだとミュージックとパフォーマンスを融合したステージという感じなんですが、セカンドは一筋縄では行かないライブといいますか、その肝になっているのがSHOKICHIのアイデアやアレンジで、彼の音楽の世界観がステージになっています。より音楽性やライブのアレンジが利くというか、たとえばEXILEの曲をやるにしても、テンポやアレンジは変えてセカンドなりのカラーに仕上げてやります。お届けするパフォーマンスが彼にかかっている部分は大きくて、メンバーみんな彼への信頼厚いです」

 ―EXILEとセカンドの違いは。

 「僕がこんなことをいったらおこがましいんですが、EXILEはディズニーランドでありたいんですよ。ミッキーマウスに会うようにATSUSHI君に会いに行きたい。彼の歌を聞きたい。ファンの気持ち、ニーズに応えるように、たとえば新曲にしても『さすがEXILEエンタテインメント』と思わせるのが、おもてなしの仕方だと思っています。セカンドは日替わり弁当みたいな感じですかね。『唐揚げ食べに来たけど、今日はサバの方がうまいじゃん。これもいいよね』みたいな。ライブにしてもどんどんトランスフォームしていくのがセカンドなのかなと思います」

 何事にも筋目を通す姿はずっと先輩のHIROの背中を見ていたからか。誠実な男が弾けるパンクの映像は一見の価値あり。

 ◆HIROといる時が「心のよりどころかも」

 ―素に戻れる瞬間は。

 「難しいですね。プライベートでは嫁といる時とかありますが、それ以外でどこが素になっているかと思うと、変な意味だけどやっぱりHIROさんといる時かもしれません。なにせ2人でいる共有時間が長いですからね。もちろん目上の方ですから気は遣っていますが、気を遣っている方がしっくりくるというか。いい意味で緊張でビクビクしながらというのが自分なんでしょうね。HIROさんといると、今の自分が考えるモノと答え合わせする感じだったり、今の位置を把握するのもそうなんですね。心のよりどころかもしれません。HIROさんのDNAをつないでいくためにも最近は直己やNAOTO、Jr.EXILE世代の子と頻繁にコミュニケーションを取るようにしています。ようやく自分も物事を俯瞰で見られるようになってきた時期でもありますし、EXILE TRIBEのメンバーとコミュニケーション取れる余裕も出てきています。若手と接することでいろんなヒントをもらったり、勉強になることもありますよ」

 互いにアメリカを開拓した盟友・小林直己には特別な思いがある。彼のハリウッド進出の裏話を明かしてくれた。

 「直己は性格的には真逆だと思いますが、気は合いますね。僕ら2人は遅咲きですね。EXILEだと先輩たちが前で踊って僕らは常に2列目だったり。その中で直己は三代目JSBができた時にリーダーという立場で、メンバーを見つけて育てたり。そして見つけた新メンバーが大活躍するワケじゃないですか。どんどん有名になっていく中で裏方で頑張っていた直己が焦りを感じないはずは絶対ない。その時に『自分に武器を見つけなくちゃいけない』と思っていたと思います。当時、HIROさんが『直己って規格外なんだよね。タッパもそうだし、今シューッとしたアジアンビューティーの日本人っていないじゃん。ハリウッドで台本もらったら売れちゃいそうだよね』って。追い詰められていた彼にはHIROさんの言葉は道しるべになったはず。そこへ向かって自分の努力だけで夢をつかんだのがすごい」

 ◆EXILE AKIRA(えぐざいる・あきら)本名・黒澤良平。1981年8月23日、神奈川・横浜生まれ。38歳。静岡・磐田東高時代にはサッカー部に所属し、同時期にダンスを始める。2004年に「RATHER UNIQUE」のパフォーマーとしてデビュー。芸名は「クロサワといえばアキラだろう(黒澤明監督を意識)」という理由で決まる。06年にEXILEに加入。09年に映画「ちゃんと伝える」(園子温監督)で初主演し「第19回日本映画批評家大賞」新人賞を受賞。16年にEXILE THE SECONDに加入。17年にEXPG(ダンススクール)の取締役に。昨年、台湾の国民的女優のリン・チーリンと結婚。身長185センチ、血液型A型。

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