【迫る】三盗に足の速さ関係ない 阪神・梅野は捕手目線で“量産”

三盗を成功させる“走れる捕手”梅野
三盗を成功させる“走れる捕手”梅野

 球界のキーワードを深く掘り下げる随時掲載の新企画「迫る」がスタート。第1回は東京五輪の金メダル獲得へ、侍ジャパンの“武器”となりうる「三盗」を徹底解析。三盗巧者の阪神・梅野隆太郎捕手(28)を直撃した。

  • 表(8)
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 昨季の三盗ランキング(表《8》)を見ると、やはり俊足選手がズラリと並んでいる。だが、その中に意外な名が。2位タイの4三盗を決めた阪神・梅野。実は18年まで企図ゼロだったが、昨季、一気に5度も三盗を試みた(ちなみに昨季の二盗は企図12で成功10)。

 「昨年から盗塁に興味を持つようになりました。三盗(二塁走者)は二盗と違ってリードを大きくとれますよね。経験を積んで、遊撃手や二塁手が打者によってポジショニングを変えたりするのを見られるようになって投手のモーションの隙があればと狙っていました」

 昨季がプロ6年目、正捕手定着3年目。内野手の動きなどを観察して、リードを大きくし、三盗のチャンスをうかがうようになった。

 「自分が捕手だからということもあるかもしれません。ポジショニングを見て、『これはけん制はないな』と思ったら、第2リードを早めのタイミングでとって、スタートを切ったりします。リスクはあるから本当に勇気を持って(第2リードは)出ていますけどね」

 二遊間が出す二塁けん制球のサインを捕手は見ている。時には捕手がサインを出す。その観点から、走者・梅野はけん制球の有無を察知するように努めている。逆に「梅ちゃんバズーカ」と呼ばれる強肩だが、三盗は?

 「嫌ですよ。技術的にも難しい。セカンドスローほどサードスローの機会は多くないので距離感もつかみにくい。三塁手も半身の捕球体勢ですから、送球を(ファウルゾーン寄りに)引っかけると(三塁手が)捕りにくくなる。送球する距離が近いので簡単なように見えますが、ピンポイントじゃないとアウトにならない面もあるので、コントロール、正確性も大事」

 梅野は昨季、企図6に対して2度刺している。

 「自分の三盗が成功した場面でも、相手の捕手がおそらく予想していなくて、慌てた送球が高めに抜けることが多かった。自分が捕手でも『やばい』と思うと、送球が上に抜けやすい。だから、どんな走者でも気の緩みがないように、と心がけています」(阪神担当キャップ・小松 真也)

  • 表(9)
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 ◆企図はオリックス1位、割合は巨人1位

 野球データ分析会社「DELTA」の調べによると、2014~19年のNPBで最も三盗企図が多かった球団はオリックス(表《9》)。この6年間で43度、三盗を企図した。最低のヤクルトは13で、球団によって大きな差がある。全盗塁企図に占める三盗の割合で見ると、巨人は最高の6.3%。三盗を積極的に試みていたようだ。

  • 表(10)
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 選手別で見ると、6年間で最も多く三盗を決めたのは、14、15年の2年間で14三盗した元オリックスのヘルマン(表《10》)。三盗企図割合も21.5%で、三盗をかなり好んでいたヘルマンの特殊性が分かる。現役では、金子侑、源田の西武勢が三盗の企図、成功数ともに上位。源田は成功率も高い。

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表(8)
表(9)
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