幕尻・徳勝龍が涙の初V「自分なんかが優勝していいんでしょうか?」

貴景勝(手前)を寄り切りで破り、優勝を決めた徳勝龍
貴景勝(手前)を寄り切りで破り、優勝を決めた徳勝龍

◆大相撲初場所千秋楽 〇徳勝龍(寄り切り)貴景勝●▽〇正代(押し出し)御嶽海●(26日・両国国技館)

 徳勝龍が貴景勝に勝ち、14勝1敗で初の幕内優勝を決めた。優勝を争っていた正代が御嶽海を押し出して2敗を守ったものの、結びに登場した徳勝龍が大関を破った。幕尻力士の優勝は2000年春の貴闘力以来、20年ぶり2人目。先場所は十両で、再入幕力士Vは史上初めて。奈良県出身としても1922年の鶴ケ浜以来、98年ぶりの賜杯となった。徳勝龍は殊勲賞、敢闘賞を獲得。正代も敢闘賞を受賞した。

 制限時間前、呼び出しから水をもらって口を潤した徳勝龍。初優勝へ大きなプレッシャーだったのか。立ち合いで、右上手をつかむと、大関を圧倒。相手の左右の揺さぶりにも右手は絶対に話さなかった。最後は突き倒すように相手を倒して寄り切り。支度部屋で勝負の行方を追っていた正代は天を仰ぎ、勝った徳勝龍は顔をくしゃくしゃにした。仕切り線に戻ると泣きの表情に。支度部屋に戻り、マゲを整えてもらいながら大きな腕でまぶたをぬぐった。

 「自分なんかが優勝していいんでしょうか?」と四方に頭を下げて、照れ笑いを浮かべながら優勝インタビューを受けた徳勝龍。「よろこんでもらえてうれしいです。自分は(西前頭17枚目と)一番下なんで、怖い物はなかった。思い切っていくだけでした」。14日目に1敗同士で並んでいた正代を5日連続の突き落としで下して単独トップに立ったが、その時は「意識することなく…いや、ウソです。メッチャ意識していました」とぶっちゃけ、笑いを誘った。

 昨年九州場所まで3場所十両で過ごし、8勝7敗でギリギリの再入幕だった初場所。18日には近大相撲部の恩師・伊東勝人監督(享年55)が亡くなった。「監督が見てくれていた、というんじゃなくて、一緒に土俵で戦ってくれた気がします」。涙で言葉に詰まったが、場所前まで応援してくれた天国の恩師へ、最高の形ではなむけを送ることができた。

 「いけるところまで…。自分らしく、気合の入った相撲でやっていきます。まだ33歳だと思って頑張ります」と徳勝龍。両親への思いを聞かれると「いつもは照れくさくて言えないけど、お父さん、お母さん、生んで育ててくれてありがとうございました」と最後は満面笑みでお礼を口にした。

スポーツ

報知ブログ(最新更新分)

一覧へ
NEWS読売・報知 モバイルGIANTS ショップ報知 マガジン報知 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真販売 法人向け紙面・写真使用申請