【オリックス】球界初の女性スカウト乾絵美氏、金の卵を“宇津木流”金の目で発掘する…インタビュー

日本球界初の女性スカウトとして意気込みを語ったオリックス・乾絵美スカウト
日本球界初の女性スカウトとして意気込みを語ったオリックス・乾絵美スカウト
08年北京五輪で金メダルに輝き、上野(上)を肩車して喜ぶ捕手・乾
08年北京五輪で金メダルに輝き、上野(上)を肩車して喜ぶ捕手・乾

 今年1月1日付で、日本球界初となる女性アマチュアスカウトに就任したオリックスの乾絵美氏(36)が、スポーツ報知のインタビューに応じた。北京五輪・ソフトボールで、上野由岐子(37)=ビックカメラ高崎=とバッテリーを組んだ金メダリスト。ソフトボール界のレジェンドから学んだイズムを胸に金の卵の発掘への意気込みを明かした。(取材・構成 宮崎尚行、伊井亮一)

 ―日本球界で初めて、という大役。今の心境は。

 「正直、最初は『オリックス大丈夫?』と思いました(笑い)。ただ現役の頃からミスをしても、使った監督が悪いと。反省はするけど、引きずらないようにしていました。結果や判断は周りに任せて気にせず、できる限りを精いっぱいやろうと思っています」

 ―選手としての現役時代はチームでも日本代表でも宇津木妙子氏(現・日本ソフトボール協会副会長)、宇津木麗華氏(現・ソフトボール女子日本代表監督)のもとでプレーした。両監督から学んだことは。

 「技術はもちろんですが、妙子さんからは取り組む姿勢や人としての気遣いを特に教わりました。麗華さんにはバッターの雰囲気を読む力や、選手を見る目。走り方ひとつだったり、ボールを追いかける姿勢だったり、結果よりもそういう点。ソフトボール界のトップと言われるお二人から、違った観点での見る目を教われたのは大きいですね」

 ―上野由岐子はどんな人?

 「天才にプラスして努力の天才。ひらめきも持っている。普通にしていても天才なのに、さらに努力するので誰も勝てなくなります。とにかく、追い求める向上心がすごい」

 ―現役引退後の10年にオリックス入団。ジュニアチームや野球教室で、普及活動に取り組んできた。

 「子供たちはすごく結果を求めたがるんです。結果が出ないのはなぜかを考えないと、また出ないよと伝えるんですが。技術的なことより、持っている雰囲気とか精神的な部分を中心に、トータルで見ることが重要と思っていました」

 ―“教え子”の中にはソフトバンク・九鬼、ロッテ・藤原、西武・西川らがいた。当時の印象は?

 「藤原くんは毎回参加して、いつでも絶対に結果を出す、自分が一番打つという気持ちの面がすごかったです。彼らには率先してやろうという姿勢があり、負けん気が強かった。こちらが言ったことに対する反応が早かったですね」

 ―今後は高校生、大学生、そして社会人らを見ていくことになるがポイントは?

 「まずはボールに対する顔つきを見たいですね。加えて、こちらが見に行った時に結果が出ようが出まいが、次にどうするか。結果が出ない時に、どう変えてくるかが大事だと思います。プロは毎日試合をしているし、切り替えることが必要。自分で修正する力があるのか、そこも見たいです。あとは周囲の人に与える影響力。プレーひとつで雰囲気を変えられる、チームに与える影響力というのも大事だと思います」

 ―関西を担当。現段階で気になっている選手は?

 「まだこれからで、あくまで個人的なものですが、明石商(2年)の来田(涼斗)くん(外野手)はオリックスジュニアのメンバーだったので頑張ってほしいです。あとは関西大(3年)の野口(智哉)くん(内野手)。彼もオリックスジュニア。当時からいいなと思っていたので、面白そう。会うのが楽しみですね」

 ◆乾 絵美(いぬい・えみ)1983年10月26日生まれ。兵庫県出身。小学校6年時からソフトボールを始める。神戸常盤女子高を卒業。03年に日立&ルネサス高崎(現ビックカメラ高崎)に入部した。ソフトボール日本代表として04年アテネで銅、08年北京では金メダルを獲得。09年に現役を引退。10年にオリックスに入団し、少年野球の指導など野球振興に従事。今年からアマチュアスカウトに就任した。趣味はゴルフ。特技は寝ること。好きな食べ物はすし(あぶりサーモン)。好きな芸能人は星野源。

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