映画賞レースも佳境。賞の当落に悲喜こもごも

 映画の賞レースも佳境に入った。これから発表になるものに在京スポーツ紙によるブルーリボン賞、日本アカデミー賞の各部門の最優秀賞などがある。

 毎年、同じようなことを思うが、スポーツの勝敗とは違い、芸術に本来、点数は付けられない。なのに優劣を付けようとする。たとえ、すばらしい作品であっても不作、豊作の年で無冠で終わってしまうこともある。

 賞というのは不思議なもので欲深く追っかけると逃げてしまう。たまに、いかにも“賞狙い”の作品を見かけるが、思い通りには、ならないのがほとんだ。

 以前、映画賞絡みで思わぬことに遭遇した。受賞者が、その作品でやり残した悔恨を延々語り、喜びのコメントがほとんど出てこなかった。記者泣かせな俳優。またある監督などは、「賞をよこさなかったのは〇〇のところだけだよ」と耳を疑うような言葉だった。それまでその監督を尊敬していたが幻滅。いっぺんに嫌いになってしまった。

 またある女優さんのマネジャーがこんな話をしていたのを思い出す。「うちは主演として出たのに。なぜ助演になったのか。納得できない」と。受賞した部門への不満を聞かされ、絶句した。賞を渡す側ともらう側が必ずしも“相思相愛”とは限らないことを知った。

 あくまで賞はひとつの目安に過ぎない。賞レースに関係がなくても、見るべき映画はたくさんある。新しい年が、もう1か月過ぎようとしている。来年の今ごろ、心を揺さぶられる映画にどれくらい出会えているだろうか。賞に関係なく、そんな作品を地道に伝えていきたい、と思う。(記者コラム)

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