【楽天】プロ6年目、安楽智大の覚悟「先発でも中継ぎでも」…インタビュー

ブルペンで右肘の回復具合をアピールした楽天・安楽(カメラ・長井 毅)
ブルペンで右肘の回復具合をアピールした楽天・安楽(カメラ・長井 毅)

 楽天・安楽智大投手(23)が18日、昨年10月に行った右肘手術からの完全復活を目指す今季に向け、現在の胸中を激白した。過去5年間のうち直近3年間はけがで満足いく成績を残せず。14年ドラ1は「先発でも中継ぎでもどこでもやる」と“便利屋”として6年目に挑む。(取材・構成=長井 毅)

 昨年10月末に右肘クリーニング手術を行った安楽。既にブルペンに入るなど順調な回復具合を見せている右腕は決死の覚悟を持って6年目を迎える。

 「プロ入りして5年がたって、ここ3年間はけが続きで悔しい、情けない思いをしている。初めて手術をしてのオフ。これまではバンバン投げていたけど、投げられない不安がある。新たに取り組んできたことも、投げられないので成果が出ているかがわからなかったり。本当に(この先)投げられるのかわからない、もどかしいオフでした。でも、絶対やってやるんだという気持ちで練習に励んできた。その成果を出すだけです」

 今オフも2年連続で都内にあるトレーニング施設「トータルワークアウト」で汗を流し、かつて清原和博氏の指導にもあたったケビン山崎氏のサポートを受けた。「レッドコード」と呼ばれるリハビリ器具を用いて体の柔軟性を高めたり、肩甲骨を前に突き出す力が強くなる前鋸筋(ぜんきょきん)に刺激を与えるトレーニングを積んだ。さらにチューブを引きながら傾斜をつけたランニングマシンを走る「トレッドミル」も行い、効果も表れている。

 「僕はトレッドミルをやり始めてすごく感覚が良くて、ネットスローをした時の左足の踏み込みも良くなった。ボールへの力の伝わりも全然違う」

 昨季は9試合に登板し0勝2敗、防御率4・73と2年連続未勝利に終わった。プロ通算でも37試合で5勝14敗、防御率4・01と逆境に立たされている。ロッテから金銭トレードで涌井秀章(33)が加入し、昨季は守護神だった松井裕樹(24)が先発転向した現実を受け止め、任された場所で結果を出す決意を固めた。

 「競争は本当に激しい。契約更改でも言ったように先発へのこだわりはない。もちろん内に秘めるものはありますけど、1軍にいないとお金も稼げないですし、チャンスもないと思う。僕はまだまだ若い。先発の経験もあるしロングでもチームに貢献できる部分はあると思う。中継ぎでと言われたらそこで投げたいですし、先発だけにこだわってやるという余裕もない。どこでも投げたい」

 毎年、ともにプレーしてきた仲間が戦力外となり、新たな選手が入ってくる“弱肉強食”の世界。期するものはある。

 「プロ3年目くらいまでは何も感じなかったですけど、4年目に右肩をけがして投げられなくなった時からこのままじゃだめだと強く思うようになった。ドラフト1位で指名してもらって、(周囲の評価を)見返してやろうと思っていましたけど結果が出てなくて悔しい思いもした。かわいがっていた後輩がクビになったりとか、一緒にプレーしていた選手がトレードで出て行ったりとかを見て、自分は何が何でもしがみついてやろうという気持ちです。しんどい練習をしていても、どうしても新しい先発投手や外国人が入ってくると、投げる場所はあるのかなという不安はあったりするけど、やるのは自分。常に反骨心持ってやっていく」

 今季の目標はシーズン1軍帯同を掲げる。

 「あえて数字的な目標は決めずに1軍に居続ける。そう考えると先発なら規定投球回を投げられますし、中継ぎなら4、50試合は投げられる。それを目標に考えています」

 今年は東京・浅草寺に初詣に行き、人生初のおみくじで「吉」を引いた。

 「僕は何でも野球に当てはめて考えてしまうんです。『今までやってきたことが実る』ようなことが書いてあったので、1人でそうなればいいなと喜んでました」

 今季こそ安楽の素質が開花するかもしれない。

 ◆安楽 智大(あんらく・ともひろ)1996年11月4日、愛媛生まれ。23歳。小学2年から高知・高須ザイオンで野球を始める。中学時代は松山クラブボーイズに所属。済美高では2年生エースとして13年センバツで準優勝に貢献。14年ドラフト1位で楽天入団。189センチ、103キロ。右投左打。今季年俸1400万円。

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