藤光謙司、リレーと個人 メダルの重みは難しい……リレーコラム

藤光謙司
藤光謙司

 日本陸連が昨年12月、リレー金メダルのために東京五輪での個人種目数を1種目に限る案を出しました。率直に、金メダルを目標としてそういう考えに行き着くのは分かる話で、妥当だとは思います。ただ、決まりで押しつけて自由をなくすのはどうでしょうか。五輪の出場権は選手が勝ち取るもので、決まりで制限されるものではないはずです。今回の件は組織としての考え方は理解できる一方、伝え方や決め方が少し悪かったのかな、と感じました。

 リレーと個人種目のメダルの重みは、難しいですね。リレーの価値は現状高いですが、やはり個人でどこまで行けるかを追い求めるもの。メダルの可能性が高いリレーで4年に一度のチャンスを生かし、形に残すか。厳しくても個人で勝負し、どこまで行けるかに懸けるか。価値観は人それぞれだし、一番大事なのはいろいろな情報や考えを整理し、自分が納得して選べる自由なのだと思います。方針はまだ決定ではありませんが、選手も陸連も冷静になって最善の判断をしてほしいです。

 さて、僕の冬季練習はこれまで感覚に頼っていた部分を客観視することから始めました。データや数字で測定してもらうと、意外と基礎がおろそかになっていたりする。知らず知らずのうちに、技術や経験でどうにかしようとしている部分もあったと気づかされました。筋力など土台もしっかり積み上げて、パフォーマンスを安定させられればと意識して取り組んでいます。

 2月は室内の試合を探していますし、3月にはオーストラリアで練習をして、屋外初戦に臨めればと見通しています。200メートルの五輪参加標準は20秒24。3枠の代表権をめぐる日本選手権までに、ある程度記録や内容をそろえておかないと、日本選手権の舞台に立ったところで戦えない、とも思います。春からいい流れをつくって、勝負のシーズンに入っていきたいです。

 ◆藤光 謙司(ふじみつ・けんじ)1986年5月1日、さいたま市生まれ。33歳。世界陸上は2009年ベルリン大会で初出場し、17年ロンドン大会の男子400メートルリレーで銅メダルに貢献。五輪は16年リオ大会200メートルで初出場し、予選敗退。200メートル自己記録は日本歴代4位の20秒13(15年)。182センチ、69キロ。

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