カメラマンの箱根駅伝…極上の取材場所を初体験

1区、集団で走る各校の選手たち(カメラ・生澤 英里香)
1区、集団で走る各校の選手たち(カメラ・生澤 英里香)

 青学大の圧勝劇が記憶に新しい今年の箱根駅伝。入社3年目の私が共同カメラ車の取材を仰せつかった。先頭のテレビ中継車の後に続いて走る小型トラックの荷台に後ろ向きに座り、テレビ映像と同様の写真を撮影する大役だ。新聞や雑誌の代表撮影者等限られた6人のみが許される、駅伝好きにはたまらない極上の取材場所だ。

 先輩カメラマンから「6時間以上トイレに行けないのはつらいぞ!」などと散々脅かされビビりまくる。大みそかから水分の摂取を徐々に控え、元日は祝い酒どころではない、コップ一杯の水しか口にしなかった。

 2日早朝、スタート地点の大手町に向かうと既に駅伝ファンでごった返していた。緊張感が高まる中、最後のトイレを済ませトラックに乗車。号砲と共に飛び出す各校1区のランナーたち。カメラを構えていた私はトラックの急加速に大きくバランスを崩し、スタートの写真を撮り逃すいきなりの大失態。ガタガタと揺すられる荷台の上で青ざめたのは、寒さのためだけではなかった。

 往路は区間新が連発し、目まぐるしく先頭が入れ替わるスリリングな展開。撮影枚数も増え、すべての写真を本社に送信し終えたのは19時を回っていた。箱根の旅館に宿泊し明朝に備えた。

  • 7区、冠雪した富士山をバックに力走する青学大・中村友哉(カメラ・生澤 英里香) 
  • 7区、冠雪した富士山をバックに力走する青学大・中村友哉(カメラ・生澤 英里香) 

 一転復路は単調な展開だった。2位の国学院大に1分30秒の差を付けて復路をスタートした青学大も順調に山を下り、ゴールの大手町へ向け次々とタスキをつなぐ。日ざしのぬくもりを正面から受け、トラックの適度な振動、「エイホエイホ…」と青学大の伴走車から発せられる原晋監督のリズミカルな掛け声が眠気を誘う。いけない、選手は真剣勝負、ここで自分が睡魔に負けるわけにはいかない。アメをなめたりガムを噛んだりしてしのいだ。

 結局2位東海大に影を踏ませぬ快走を見せた青学大の総合優勝で幕を閉じた。スポーツ報知写真部ののべ取材人数は各中継所、箱根ゴール、箱根山中、大手町ゴールと往路復路合わせ21人に渡った。出来事や感動を余すことなく紙面やホームページで報じられたと思う。だがトラック取材者は運営の都合上ゴールの撮影ができない。来年は歓喜に沸く大手町のゴールを取材したいと思う。(記者コラム・生澤 英里香)

1区、集団で走る各校の選手たち(カメラ・生澤 英里香)
7区、冠雪した富士山をバックに力走する青学大・中村友哉(カメラ・生澤 英里香) 
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