「努力の男」青学大4区・吉田祐也が走り始めた意外な理由

2日の箱根駅伝でタスキを掲げながら中継所に向かう青学大・吉田祐也
2日の箱根駅伝でタスキを掲げながら中継所に向かう青学大・吉田祐也

 最初で最後の箱根駅伝。青学大の吉田祐也(4年)が4区で激走した。

 首位の東京国際大と1分21秒差の2位で、盟友の鈴木塁人主将(4年)からタスキを受けた。14キロ手前で首位に立つと、さらに加速した。4年目にしてやっと迎えた箱根デビュー戦で魂の力走。その約2時間前に2区で区間新記録を打ち立てた東洋大の相沢晃(4年)が前回大会で記録した1時間54秒の区間記録を24秒更新し、1時間30秒で平塚―小田原間の20・9キロを走破した。

 「10年間、この1日のために走り続けてきました」

 すがすがしい表情で言い切った。

 2、3年時はいずれも、あと一歩で出番を逃した。特に前回は10区に登録されながら、当日朝に鈴木塁人(4年)に出番を譲った。「2年連続11番手という立場から逃げず練習を積んだ」と胸を張る。

 結果的に、吉田祐が首位に立った後、青学大は首位を譲らずに2年ぶり5度目の優勝。王座奪回の立役者となった。アンカーの湯原慶吾(2年)がゴールする直前、大手町で男泣きした。

 今春の卒業後、大手食品メーカーのブルボンに就職。競技の第一線から退く予定だ。「走るのが好きだし、努力できる才能がある」と吉田祐の実力を高く評価する原監督は「(ブルボンの)社長さんに競技を続けられるようにお願いしようかね」と現役続行のサポートする考えを明かした。ブルボンは青学大駅伝チームのエネルギー飲料を提供しており、ブルボンの経営陣と懇意にしている原監督の提案は現実味がある。

 やっぱり競技を続けるか。

 やっぱり引退するか。

 すべては本人の意志に委ねられる。2月2日には「卒業レース」として別府大分毎日マラソンに初挑戦する。マラソンを経験した後、吉田祐の判断が注目される。

 各自練習の日は、チームの誰よりも長く、速く走り続けた。真面目一徹の青年だが、実は中学入学と同時に陸上を始めたきっかけは「ささいなことです」と笑う。

 「小学生のころはマラソン大会でビリから3番目だった。でも、好きな女の子が足の速い男の子が好きだったので、それから一生懸命練習しました」と明かした。好きな女の子のために走り始めて10年。100周年を迎えた箱根駅伝の歴史に名を残した。

 「レース後、その子から祝福のLINEをもらいました」

 吉田祐也、22歳。青春を全力で駆け抜けた。(箱根駅伝担当・竹内 達朗)

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