元巨人バンディッツの石毛博史監督 ミスター&仙一魂胸に「都市対抗1勝、プロ輩出」

スポーツ報知
就任2年目を迎える石毛監督

 社会人野球のバンディッツ・ベースボールクラブ(富山市)で、就任2年目の石毛博史監督(49)が、スポーツ報知のインタビューに応じ、今季の意気込みなどを語った。現役時代には巨人のストッパーとして大活躍。引退後は独立リーグの指導者を経て、2018年8月にバンディッツBCの監督に就任した。チームからのNPB選手輩出と都市対抗初出場を目標に掲げた。

(聞き手・中田 康博)

 ―18年8月に初めての監督に就任して2年目ですが、いかがですか。

 「僕を監督と呼ぶ人はいないですよ。監督と呼ばれたくないし、石毛さんと名前で呼ばれている。一応、肩書きは監督ですが、アドバイザー的な立場でいたい。選手との距離は近いです」

 ―18年8月に監督に就任。

 「5年前から(小中学生の)バンディッツ・ヤングで指導しており、社会人チームが立ち上がったタイミングで、就任を要請されました。妻も応援してくれるから、安心して野球の指導が出来ます」

 ―選手のスカウトも?

 「昨年10月には大分に行って、九州の大学リーグを見に行きました。スカウトの経験はないが、関係者と会うのは大事なこと。興味があれば連絡をくださいと、名刺を配っている」

 ―目指す野球は。

 「走れるチーム、走塁で点数を取るチームにしたい。ベースランニング、テクニックを含め、走ることで点数を取るチームというイメージを相手チームに持たせたい。ただ、特に盗塁のサインは作っていない。根拠があってスタートを切るはずなので、僕がサインを出すよりも成功率は上がると思う」

 ―巨人や阪神時代に学んだことは?

 「長嶋(茂雄)さんの教えはファンサービス。見に来てくれる人を楽しませることが一番と、ミーティングでも話し、実際に自分でもやられていた。阪神では星野(仙一)さんに戦う勇気を教わった。打たれたくない気持ちが強すぎてもいけないし、なくてもダメ。僕にはすごく響きました。いいことは伝えていきたい」

 ―今季の目標は?

 「大卒2年目の選手は、ドラフトの年。ドラフトに掛かるような選手を育てるのが一番の夢なので、そこにターゲットを置いて、何が足りないのかを、個人個人で話し合っています。チームとしては(昨年は予選で敗退した)都市対抗、クラブ選手権に初出場して全国で1勝すること」

 ―実際には出場できませんが、ピンチの場面で石毛監督の緊急登板が見られないものかな、と。

 「(冗談で)それでお客さんが来るのなら投げますが…(笑い)。(元阪神投手でロキテクノBCの投手兼任コーチ)藤田太陽は去年の都市対抗予選で投げているので、まだ自分も投げられるかな。去年は軟式ボールで134キロ出たので、硬式ならもうちょっと出ますよ」

 ◆石毛 博史(いしげ・ひろし)1970年7月13日、千葉県出身。49歳。市立銚子高卒業。88年にドラフト外で巨人に入団。最速154キロの直球を武器に93年に30セーブで最優秀救援投手。97年に近鉄、03年に阪神に移籍し、05年に現役引退。NPB通算375試合、34勝29敗83セーブ。

 ◆バンディッツ・ベースボールクラブ 富山県で活動する社会人野球クラブチーム。県内で介護福祉施設などを運営する株式会社、フールケア大地(富山市)の野球部として、17年3月に創部。19年に都市対抗野球富山石川福井地区予選、全日本クラブ選手権北信越地区大会に出場するが、いずれも本大会進出ならず。現在は野球部員21人で、今春には9人が加入予定。

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