【渡辺康幸の目】気候の好条件も高速化後押し

渡辺康幸住友電工監督
渡辺康幸住友電工監督

◆報知新聞社後援 第96回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)(2日、東京・読売新聞東京本社前―芦ノ湖、5区間=107.5キロ)

 今回は4区間で区間新が誕生する空前の高速レース。気温10度以下、ゆるい追い風、湿度が低いという3拍子がそろう、10年に一度くらいの好条件が後押しになった。各大学の力が拮抗(きっこう)し、選手が単独走にならず競り合えた展開も追い風。シューズの影響もあるが、効率のいい走りを求めてフィジカル強化など高速化に取り組んだ成果も大きい。また、箱根を目指して進学してくる高校生のレベル自体も上がっていると感じる。

 青学大は昨年の箱根、出雲、全日本を負けて、がむしゃらさや根性、精神的な部分が前面に出てきたことが一番の勝因ではないかと思う。1区の吉田圭は区間7位ながら、最後の絞り出しがすごかったし、3区の鈴木も国学院大の青木をゴール手前で振り切る粘りを見せた。スマートさがクローズアップされていたエリート選手に泥臭さが加わって、決して前評判が高くない中での往路優勝につながった。

 原監督が考え抜いた区間配置にも、思いがこもっていた。セオリーならば主力の吉田圭を4区に入れて勝負するはずが、攻めのオーダーで1区に置いた。勝ちたい気持ちが出ていた。1年生・岸本の2区起用も、ちゃんと成功する根拠があって、データや本人の能力を見抜いた上で送り出している。見事な采配だった。

 復路は、戦力を見ても青学大と東海大の一騎打ちが濃厚。ただ、3分22秒の差は大きい。東海大は6区の館沢で2分差以内に縮められれば先が見えてくるが、詰めきれなければ8区あたりから青学が「ピクニックラン」(総合Vへ独走)になる可能性が高い。

(前早大駅伝監督、住友電工監督)

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