【巨人】原監督「巨人軍を歴史に刻む」レギュラー完全固定目指し黄金期築く…インタビュー

20年の指針「和と動」を書いて気合の表情を見せる原監督(カメラ・橋口 真)
20年の指針「和と動」を書いて気合の表情を見せる原監督(カメラ・橋口 真)

 巨人・原辰徳監督(61)が、スポーツ報知に連覇に挑む巨人を語り尽くした。5年ぶりにリーグ優勝を果たした19年から進化するため、レギュラーの完全固定を目指し、黄金期を築く構想を激白。現状で空いているポジションを「捕手、一塁、二塁」とし、競争を促した。この日、チームスローガンを発表し「Show The Spirit~和と動」を継続。その真相とは。20年は東京五輪の開催、スポーツで世界が一つになる年に、「巨人軍を歴史に刻む」と躍進を誓った。(取材・構成=西村 茂展)

 スポーツで世界が熱狂する1年の幕開けに、原監督が強い決意を示した。巨人が目指すはセ・リーグ連覇、日本一奪回以外にない。

 「昨年は一つやり残した。それを強いモチベーションに変える。昨年のような戦い方では日本一どころかペナントを取ることもできない、ということを方針として前面に押し出し、2020年、ジャイアンツを歴史に刻む年にする」

 原監督は昨季、4年ぶりにチームを指揮し、球団5年ぶりのリーグ優勝へ導いた。一方で日本シリーズではソフトバンクに4連敗で敗退。壁の高さを痛感した。

 「やればできる、我々は強いんだと選手一人一人が分かったはず。しかし、日本シリーズで勝つことは相当な力をつけなければ難しいことも分かった。それを経験した選手が多いのは心強い。昨年は1から、今年は5からスタートできる」

 吉川尚の離脱による正二塁手の不在、固定しきれない勝利の方程式など問題に直面すれば、指揮官は臨機応変に対応。悪く言うなら取り繕った。組んだ打順は113通り、1軍起用した60人は球団最多だった。

 「最善策で全員の力を束ね、フォローする。毛利元就じゃないが、3本どころか5本ぐらい矢を束ねたよ。私も選手に本当の信頼はまだなかった。それはよく知った選手が少なかったから。落ち着きのない野球をさせた、という私の反省もある」

 その反省を踏まえ、今季目指すべきはレギュラーの完全固定に定めた。日本一のその先へ、黄金期をつくり上げる意思表示だった。

 「安定、確立した力を持つずぬけた選手が6、7人、理想からいうなら8人いてくれたら。毎日スタメンを考えなくてもいいような自立した選手を何人つくれるか」

 空位のポジションは。今季、岡本の基本位置は三塁だ。遊撃・坂本、中堅・丸に右翼、左翼にも亀井、新外国人パーラと指は折れる。

 「正直、一塁は空いている。そして二塁、捕手もね。捕手は昨年は3人で守り切ろうという柔和な言葉で表したけれども、やっぱりレギュラーをつかんでほしい」

 原野球に欠かせないのがスペシャリストの存在だ。昨季は走の切り札に増田大が台頭。一方、代打の切り札だった阿部は昨季限りで現役引退。その事実もレギュラー固定プランを強めた。

 「慎之助的な存在を使わないで済む打線をつくる。それが慎之助の穴を埋める最大の方法。誰かが簡単に埋められるものではない」

 投手陣では、エース・菅野の完全復活が絶対条件だ。昨季は腰痛に見舞われて戦線離脱を繰り返し、ポストシーズンも登板は日本シリーズ第4戦だけに終わった。

 「昨年、日本一になれなかったのは彼の存在が(足りなかった)、とどうしても言わざるを得ない。それぐらい彼の力は大きい。今年は誰かのミスをカバーする、チーム全体を救ってくれる、まさに先頭として引っ張ってもらいたい」

 菅野に次ぐ先発陣は。メジャー移籍した山口の穴を埋める筆頭候補は、韓国プロ野球で17勝を挙げた新助っ人サンチェス。桜井、高橋、戸郷ら若手にも、チームを引っ張るんだという気概を持つことを期待する。

 「まだ、レベルの高いところで勝負してもらいたい、というところだね。誰が見ても『この選手たちがローテを守るんだろう』というね。若い選手がどんな未来予想図を描いているかね」

 先発投手に課すノルマも高い。先発としてクオリティースタート(QS=6回以上自責点3以下)は合格の指標となるが、もう1イニング深く、が合言葉だ。

 「できれば7回までいってほしいね。6イニングにこだわるならば、中4日で放らせたい。7、8回を投げてくれれば、1週間に1回でいいよ(笑い)」

 スローガンは今季も昨年に続き「Show The Spirit~和と動」とした。原政権で2年続けて同じ言葉を掲げるのは2度目。チームワークやファンを指す「和」、選手のパフォーマンスを示す「動」。まだ求める姿に足りず、突き詰められると見た。

 「体現することが簡単ではない、ということだね。『和と動』という言葉の奥行きの広さ、例えの大きさ、そういう点では必要な言葉。さまざまな要素が融合して、さらに大きな力になる」

 その視点からも19年の優勝を勝ち取ったチームにはまだ、圧倒的な力は備わってないと見る。追われる立場として慢心を見せればそこで、連覇の道は途絶える。今年が巨人の分岐点となる。

 「混戦だよ。だからこそずぬけた力を求める。昨年のような戦い方をしていたのではとてもじゃないが、Aクラスにも入れない」

 まだまだ強くなれる。無限のポテンシャルを、真の実力に変える―。原監督の勝負が始まる。

巨人

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS ショップ報知 マガジン報知 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真販売 法人向け紙面・写真使用申請