【箱根駅伝】競歩五輪代表・川野将虎、東洋大の6年ぶりVへ給水係務める

東洋大・酒井俊幸監督
東洋大・酒井俊幸監督

 東京五輪50キロ競歩代表に内定している東洋大3年の川野将虎(まさとら、21)が、第96回箱根駅伝(来年1月2、3日)の8区で給水係を務めることが30日、分かった。同じ長距離ブロックで活動する駅伝チームをサポートする。

 東洋大が誇る五輪競歩選手が箱根路を“走る”。東京五輪代表選考会兼全日本50キロ高畠大会(10月27日、山形・高畠まほろば競歩コース)で3時間36分45秒の日本新記録で初優勝し、東京五輪代表に内定した川野が箱根駅伝の給水係を務める。酒井俊幸監督(43)は「8区の15キロ地点の給水係でチームをサポートすることになりました」と明かした。

 駅伝強豪の東洋大は競歩でも好選手がそろっている。陸上競技部長距離ブロックに所属。駅伝チームと同じ埼玉・川越市の選手寮で、酒井監督と妻で競歩専門の瑞穂コーチ(43)に指導を受けて練習を積んでいる。箱根では合計16人の給水係が必要なため、東洋大では競歩から“助っ人”を頼むことが多いという。今秋のドーハ世界陸上20キロ競歩6位の池田向希(3年)も、選手の付き添いなどでサポートする予定だ。

 川野はドーハ世陸金メダルの鈴木雄介(31)=富士通=が持つ日本記録を2分22秒も短縮し、五輪金メダルの有力候補に名乗りを上げた。池田も東京五輪代表の有力候補。酒井監督は「すでに東京五輪代表に内定している川野の存在はチームの励みになっています」と話す。

 箱根駅伝の給水係は選手と約30メートルを伴走し、水とスポーツドリンクを手渡す。29日に発表された区間登録では前田義弘(1年)が8区。初出場のルーキーにとっては最高の“力水”だ。競歩では走ると反則になる川野が、どんな激走を見せるのか。6年ぶり5度目の箱根駅伝優勝を狙う東洋大にとって、大きな刺激となることは間違いない。(竹内 達朗)

 ◆箱根駅伝の主な給水

 ▼13年大会 まさかの予選会落選を喫した東海大のエース・村沢明伸が関東学連選抜(現関東学生連合)で2区を駆けたチームメートの早川翼に給水。2区区間賞経験者の献身的なサポートが感動を呼んだ。

 ▼13年大会 前年のロンドン五輪男子やり投げ代表のディーン元気(当時早大3年、現ミズノ)が、3区を走った大迫傑(当時早大3年、現ナイキ)に給水。ともに世界を目指すチームメート同士の友情だった。

 ▼16年大会 5年の社会人生活を経て順大に入学した小盛玄佑=顔写真=は27歳で迎えた最後のチャンスでもメンバー入りを果たせなかったが、7区を走った同期の稲田翔威の給水係として箱根路を駆けた。

 ▼19年大会 プロランナー・川内優輝のものまね芸人のM高史(本名・三上高史)=写真=は駒大駅伝チームの元主務。4区と8区で後輩に必死の形相で給水した。

 ◆箱根駅伝の給水 1区と6区を除く8区間で給水が認められている。5区は7・1キロと15・8キロ、9区は10キロと14・4キロ。それ以外の6区間は10キロと15キロ地点で、合計16人が必要。主催者が用意した水とスポーツドリンクを部員、あるいはチームが認めた関係者が手渡しする。選手が仲の良いチームメートに給水係を頼むことが多い。任意の地点で監督が行う給水は15年大会から廃止された。

 ◆川野 将虎(かわの・まさとら)1998年10月23日、宮崎・日向市生まれ。21歳。静岡・御殿場南高1年で競歩を始める。静岡県東部地区大会の5000メートルに出場するはずが、適性を見込まれて5000メートル競歩にエントリーされたのがきっかけ。2017年、東洋大に入学。50キロは18年全日本高畠大会で初出場し、3時間47分30秒の3位。今年10月の全日本高畠大会で3時間36分45秒の日本新記録で初優勝し、東京五輪代表に内定。178センチ、62キロ。

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