競泳平泳ぎ・小関也朱篤、頼れるパパは無骨な「武士」…担当記者の注目選手

競泳男子平泳ぎ・小関也朱篤
競泳男子平泳ぎ・小関也朱篤

 東京五輪には多くの注目選手が存在する。本番で取材にあたる担当記者が、それぞれのイチ推し選手を紹介する。

 時代小説の名手である藤沢周平は「海坂(うなさか)藩」という架空の藩を主な舞台としていた。自身の故郷である山形・鶴岡市がモチーフとなっている。小説で描かれる海坂の武士たちは勤勉で、無口で、心根が優しい。そして、時に一撃必殺の「隠し剣」を秘めていたりもする…。

 競泳平泳ぎの小関也朱篤(やすひろ、27)=ミキハウスは鶴岡の出身。彼を見ていると、いつも藤沢作品に登場するような「武士」を連想する。決して饒舌(じょうぜつ)ではない。取材エリアでは、しばしば近寄りがたい空気も放つ。その無骨さは「サムライ」というより「武士」という字面が適切と思えるのだ。

 そんな彼の鎧(よろい)も、家族の話題に触れたときにはがれる。2児の父。奥さんを「家内」と呼ぶ古風な一面もやはり「武士」寄りなのだが、2人の子供の話になると、とたんに「パパ」の顔になるのだ。

 スイマーは合宿、海外遠征が多く、家にいられる時間は決して多くない。海外に行けば各地の空港でぬいぐるみやクレヨンを買って帰る。貴重な休日には“アンパンマン・ミュージアム”に連れて行く。

 「今は子供に会えないことが多いので。会えるときは、できる限りのことはしてあげたい。ここぞという時には頼れるパパでいたい」

 スタート前には、いつも家族の姿を思い浮かべるという。16年リオ五輪では100メートル平泳ぎ6位、200メートル5位だった。「ここぞ」は東京の舞台。4年間研いできた「隠し剣」のきらめきを見たい。

 ◆太田 倫(おおた・りん)1977年10月6日、青森県生まれ。42歳。横浜市大から2000年入社。プロ野球などを経て18年から五輪競技担当。主に競泳、スケートボード、空手などを担当。

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